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【台湾】立山黒部アルペンルートが人気の理由!!富山県の効果的なPRとは?!
皆様、こんにちは!アジアクリック・台湾特派員のチャニンです。
アセアン地域からの訪日外国人誘致をするにあたって、多くの地域で課題となっているのが「ゴールデンウィークあたりから夏季にかけての集客」ですよね。しかし、4月〜11月にある観光地を訪れることが訪日台湾人観光客に人気なのです。その観光地とは『立山黒部アルペンルート』です。
そこで今回は『立山黒部アルペンルート』が人気の理由と、富山県のPR方法をご紹介致します!
<立山黒部アルペンルートの3つの魅力>
立山黒部アルペンルート(以降、アルペンルート)を訪れる台湾人観光客は2013年に10万人を達成して以来、10万人以上を維持し続けています。彼らが訪れる時期は、アルペンルートの開通時期である4月〜11月です。台湾でも日本と同じように雪が降り、自然の風景を楽しむことができる場所がありますが、なぜアルペンルートは人気なのでしょうか?
・雪を楽しめる場所と期間
前述の通り台湾でも雪は降るのですが、市内ではなく高い山に最も寒い時期のみ降ります。台湾で雪を見るには交通の不便な場所を通り、また雪が降る時期も短いことから、ほとんどの台湾人は雪を見たことがありません。そのため、台湾人にとって夏でも残雪のあるアルペンルートは非常に魅力的なのです。
※立山黒部アルペンルート公式HP(https://www.alpen-route.com/en/about/seasonal.html#NewSnow)
・自然の違い
台湾にも豊かな自然があり動物もいますが、日本で見ることのできる景色は全く別です。さらに家族旅行で自然の景色を見に行くことが人気であるため、団体客の集客にもつながります。さらに周辺では五箇山の合掌造りに宿泊することができたり、兼六園があったりと日本の文化を体験することも可能であることから、より人気が高まっています。
・直行便
台北-富山空港間では週4回、航空機が飛んでいます。アクセスが良いことも理由の1つです。
<富山県が台湾からの集客率を上げたPR方法と取り組みとは?!>
前述したアルペンルートの魅力は、北海道でも同じような経験ができるのでは?と思った方もいらっしゃるかもしれません。そう、富山県が集客率を上げることに成功したのはこれらの魅力を台湾の人々に効果的PRを実施したからなのです。
・ラッピング広告とイベント開催場所の工夫
2014年に立山黒部観光は、秋シーズンの観光客を増加させるためラッピングバスやタクシー270台、台北駅コンコースに大型懸垂幕を取り付けました。また、今年3月に正式開業した桃園メトロ(MRT)空港線に、長野県及び岐阜県と共に初のラッピング列車を5月15日から1ヶ月間走らせました。各駅停車の普通車にラッピングを施し、外観だけでなく車内も美しい景観で彩りました。さらに2012年には台湾で乗降客数1位の台北駅構内で、イベントも実施しました。
※画像:エキサイトニュース(https://www.excite.co.jp/News/world_g/20170515/Jpcna_CNA_20170515_201705150001.html)
台湾のコンビニエンスストアとの連携
現地のファミリーマートを運営する全家便利商店公司と組んで、観光PRキャンペーンを実施しました。台湾の2, 854店舗で富山県をPRする専用コーナーを開設し、観光ポスターなどを掲示、春節(旧正月)関連の商品を陳列。対象商品を買った人に県内の観光地周遊ツアーチケットや富山―台北便の航空券を抽選で贈りました。台湾の人々のコンビニエンスストアの年間利用回数は約122回と多いため、こちらも効果があったと考えられますよね。
このように「広告」といっても、ラッピング広告やコンビニエンスストアなど掲載場所は数多く存在します。台湾の場合は公共交通機関が効果的ですが、マレーシアやインドネシアでは利用者数が少ないため、同額の費用をかけても効果は全く異なります。国や民族ごとの習慣や生活を理解した上でPRすることが重要です。アジアクリックでは、企業の海外進出やインバウンドの市場調査からPRまで全てワンストップで実施可能です。ぜひ、お気軽にお問い合わせくださいませ(info@asiaclick.jp)!
(アジアクリック・台湾特派員/チャニン)
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