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コカ・コーラによるシンガポール建国50周年SNSキャンペーン成功事例(後半)
こんにちは、シンガポール特派員のRogerです。
前回に引き続き、コカ・コーラ社のシンガポール建国50周年に充てたSNSキャンペーンを成功事例としてお伝えします。
今回は、成功のカギとなった、
①ローカリゼーション、②消費者の感情に訴える工夫、③SNSキャンペーンという三つの要素を見ていきましょう!
ローカリゼーション
とはいえ、ボトルに消費者が何かをすること自体は新しいアイディアではありません。
しかしながら、SG50は勿論、それぞれの地区に住む人種が使用する特有の言葉をボトルにプリントしたり、
シングリッシュと呼ばれるシンガポール人が話す特有の英語でメッセージが記載されていたり、
特有の趣味を持つ人たちの間の共通言語を記載する等、ローカリゼーションに徹底的にこだわりました。
(例)
Majulah Singapura – “Onward Singapore”, national anthem of Singapore
Rockster – Said among Singaporeans who love rock music
Makan – “To eat”, a national pastime of Singaporeans
Relak Lah – “Relax!”, a Singlish version that indicates a friendliness in the expression
消費者と会社の距離を縮めていくためにする工夫として、
コカ・コーラは消費者のセグメント化を細かく行い、言語というわかりやすい形で商品に表し、消費者の心をつかむことに成功しました。
消費者の感情に訴える工夫:消費者から消費者へ
コカ・コーラ社は、消費者を拡大させていくために、コカ・コーラ社自体が個々の消費者に訴えかけるだけではなく、
消費者の感情により鮮明に訴えることが出来る消費者自身にコカ・コーラという商品をアピールしてもらうために、
消費者が他者にプレゼントしたい商品としてのPRも展開しました。
以下は、プレゼントしたい対象者に向けてコカ・コーラ社がプリントしたシングリッシュの記載です。
Ah Ma – “Grandmother”
Ah Girl – “Young girl”, referring to daughter or grand-daughter
Bestie – “Best Friend”
You’re the One – Not only for lovers, but also shared among friends
SNSを使用してキャンペーンを広げていく
独自のハッシュタグ: #ShareaCokeSG
最初の命題に戻りますが、それでは一体、コカ・コーラ社は一体どのようにSNS上で独自のキャンペーンを展開させたのでしょうか?
答えは、独自のハッシュタグを作ったことです。
#ShareaCoke自体はシンガポールでのキャンペーン以前にも使用されていたので、
シンガポールでも使用することに関する敷居は決して高いものではなく、
むしろ前例があったので、Facebook / Instagram / Twitterとどの主要SNSを取ってみても、
国境を越えて消費者同士で繋がる喜びも体感しやすいものでした。
#ShareaCokeで検索すると、消費者がキャンペーンを楽しんでいる様子が伝わってきます。
Facebookを通じた物語の共有
シンガポールのコカ・コーラ社のFacebookページをご覧いただければお分かりになると思うのですが、
質の高いコンテンツ、特に建国50周年関連のものがとても充実しています。
特に、シンガポールで暮らす各民族に敬意を払い、彼らの生活習慣や言葉に焦点を当てた投稿が多く、
彼らの「物語」をコンテンツを通じて消費者に伝えることで、
消費者は自分と似ている物語に共感しやすくなり、
結果として商品に興味を持ち、コメントやシェアを積極的に行ってくれるアクティブユーザーやファンを持つことに繋がります。
コカ・コーラ社が更にすごいのは、
大手だからこそ出来ることかもしれませんが、Facebookと連動させた独自のアプリを開発し、
コカ・コーラ社シンガポールのFacebookページにいいねを押したユーザーであれば、
オリジナルの缶が作れ、それを友達同士で共有できるというキャンペーンを展開しました。
質の高さを際立たせるビデオの使用
コカ・コーラ社はシンガポールの労働市場において重要な役割を担う働く外国人労働者に向けたビデオを制作しました。
(こちらでご覧いただけます!https://www.youtube.com/watch?v=sj4A6g2GP30&feature=youtu.be)
その他にも、Facebookを通じて集まった感動や共感を呼ぶストーリーを簡単なビデオとして紹介することで、
コカ・コーラ社は消費者に単に商品だけではなく、幸せを届けている企業として印象付けを行っています。
(アジアクリック.シンガポール担当/Roger)
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