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【台湾】焼きたてチーズタルト専門店PABLOはなぜ台湾から撤退しなければならなかったのか?!
皆さまこんにちは!台湾現地特派員のチャニンです。
先日は日本企業の台湾進出成功例を紹介しましたが、今回は失敗例を取り上げさせて頂きます。
個人的にも大好きなお店でもある台湾でも有名なチーズタルト専門店のPABLOが、出店から約10か月で閉店することになった理由をご紹介させて頂きます。
PABLOは台湾進出以前から日本のテレビ番組でよく紹介されており、台湾人が訪日観光の際によく訪れる人気店でもありました。台湾進出が決定すると、新聞やネットなどのメディア媒体で多岐に渡って紹介されていました。
お店の場所は毎日数万人以上が利用する台北駅で、この駅は列車、バス、地下鉄が揃う好立地なエリアです。そのため、非常に多くの来客数が見込まれる予定だったのですが、実際購入までに3時間もかかってしまっていたのです。レストランとテイクアウトの両方のサービスを行っていましたし、このサービスはとても良い経営方式なのですがチーズタルト購入までにあまりにも時間が掛かってしまっていたのです。
閉店理由はまず味にあります。
日本の店舗とは異なる味になってしまっていたのです。確かに日本と台湾では食文化や習慣が異なっていますが、沢山の日本企業もこのポイントに着目して台湾人の好む味に調整しました。しかし、それはあまり良いことではないのです。日本のブランドは台湾の現地のものよりも高額ですが、購入者は現地のものよりも日本のブランドを好む人が多い傾向が強いからです。
そのため、日本で食べられる味を守ることも重要なポイントなのです。
そうしなければ、台湾人の興味をそそることはできないでしょう。そして、SNSやインターネットなどの媒体を介したメディア戦略やPRも台湾進出の重要なポイントとなります。PABLOの場合、最初は新聞でPRをしていましたが、その後はSNSや雑誌での紹介が少なかったため来客数を維持することに困難を極めてしまいました。
(アジアクリック・台湾特派員/チャニン)
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