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 シンガポール人を惹き付ける海外旅行決定要因はこれだ!後編

こんにちは、シンガポール特派員Rogerです。

前回に引き続き、シンガポール人を惹き付ける海外旅行決定要因についてお話いたします。

今回は、日本の競合となる、シンガポール人に人気の海外旅行先とその理由を見ていきます。

シンガポール人に人気の海外旅行先(日本以外)

Singapore Tourism BoardとThe Johor-Singapore Causewayを参考に、シンガポール人に人気の海外旅行先を見ていきましょう。

以下には詳しくは述べていませんが、

韓国、フィリピン、香港もシンガポール人にとってとても人気です。

中国大陸とインドも人気ですが、シンガポール国内に多くいる中国人、インド人労働者のイメージもあり、

トップ10に入るほど人気ではありません。

 

 

マレーシア

東南アジアで最も人気の旅行先です。

地理的にも隣に位置し、(シンガポールは生活するのに世界で最も高い国の一つです。)

世界の中で最も物価も安く、通貨もシンガポール人にとって優位に動くので、とても行きやすい場所です。

移動も本当に簡単で、バスや車、徒歩でも国境を越えることができます。

マレーシアでは物価がシンガポールの半分程度で食べ物、サービス、ショッピング等々を楽しめるので、

マレーシアはシンガポール人にとって旅行先として変わらず人気であり続けるでしょう。

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インドネシア

マレーシアと同様に、インドネシアはシンガポール人にとって不動の人気の旅行先です。

通貨がシンガポール人にとって優位なだけではなく、飛行機で移動するのであればインドネシアは利便性が高く、

最も安く辿りつける場所です。また、国民同士も仲が良く、インドネシア人のフレンドリーさがシンガポール人は好きです。

 

 

オーストラリア

シンガポール人にとって東南アジア以外は、費用もかさみ、フライト時間も長くなるので、少しハードルの高い旅行となります。

それらの障害を越えて、アメリカ、ヨーロッパを越えてダントツで人気なのは、オーストラリアです。

オーストラリア旅行に惹かれるシンガポール人は文化面というよりは、

雄大な自然と、野外アクティビティを心行くまで楽しむことに目的を置いています。

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Yamadera, Yamagata, Japan

 

日本の立ち位置とは?

日本の真の競合は、オーストラリアやパリを初めとするヨーロッパ都市でしょう。

シンガポール人にとっての長い旅であり、その中で普段感じることが出来ない大きな価値を手に入れることを期待しています。

例えば、東京を都市として売り出せばシンガポール人はすぐに飽きてしまいますが、

東京の秘境(奥多摩など)や東京からいける日帰り旅行など旅行を通じて得ることが出来る特有の価値をアピールすれば、

よりかけがえのない思い出を作ることができる場所として認識され、シンガポール人を魅了するでしょう。

 

率直に言って、シンガポール人の中で日本に対する意見やイメージは様々です。

特に、福島原発事故を受けて、意見が主に三つに分かれています。

①放射能を気にしない人、

②旅行先として影響がなければ放射能を気にしない人、

③たとえ福島から離れていたとしても放射能に警戒心を示し日本をそもそも旅行先として考えなくなった人です。

しかしながら、訪日シンガポール人の数字を見ると、可能性はまだまだあると感じられます。

日本旅行協会によると、

2014年9月から2015年現在まで前年比に比べ32.3%も旅行者が増加しているようで、日本の努力が感じられます。
ただ、シンガポールの旅行会社は日本の観光地を東京、大阪、北海道以外開発しきれていなかったり、

プロモーションを上手に出来ていなかったり、まだまだ出来ることは沢山あります。

 

今回使用した写真は私が今年山形県で撮ったものですが、

山形県の旅行はとても素晴らしいものでした。日本の地方は、新たな観光地としてシンガポール人を惹き付けていくでしょう。

(アジアクリック.シンガポール担当/Roger)