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カフェ事情から見るマレーシア人がサービスに求める3カ条
こんにちは、マレーシア特派員で、ムスリム教徒のヌルルです。
薄霧が社会問題となっているASEANですが、今日もここマレーシアでは薄暗い空色です。
喧噪や濁った空気から解放されようと、マレーシア人が癒しを求めて向かう先は、カフェです。
ここマレーシアはビジネスミーティングや、仕事の息抜きに、作業場として、カフェは重要な場所です。
そんなカフェを探すために、近年ではマレーシア人はアプリを使うので、
マレーシアのカフェは率先して独自のアプリ開発を行っているほどです。
特にマレーシア人の間ではスターバックスが提供するアプリがダントツに人気です。
そこで、スターバックスとスターバックスのアプリがマレーシア人に人気の理由を三点説明します。
- The third Space(第三の場所であること)
日々開発が行われ、前述したように空気が曇り、混沌としているマレーシアでは、
ふと肩の力を抜いて落ち着くことが出来る場所が求められています。
Free wifiがあり
(マレーシアのスターバックスは殆どの店舗でfree wifiがあります。
日本では店舗によるということを聞いて驚きました。)、
コンセントの使用も自由で、コーヒーの香りが漂い、
心地よい照明に家具が完備されているスターバックスはまさにマレーシア人の「第三の場所」なのです。
- 顧客の苦情から生まれたアプリ
とはいえ、スターバックスに改善してほしい点もありました。
ロイヤリティーカードです。
殆どのマレーシア人はカード用のケースは持ちませんし、ポイントカードのような文化自体あまりありません。
故に、以前はわざわざスターバックスのためだけに1枚のカードをカードフォルダーもあまり備わっていないお財布の中に入れることに抵抗があり、
また、すぐ無くしてしまうこともよくありました。
こうした苦情をスターバックスがくみ取り、アプリでポイントを管理できる仕組みを作りました。
これにより、溜まったポイントの可視化、ポイントの使い方といったポイントの管理は勿論、
自分のいる場所から近いスターバックスを探し、そこまでの道のりをナビゲートしてくれるアプリが誕生しました。
- お馴染になる
「お馴染になる」。これが第三の理由です。
前述したポイントシステムにより、ポイントを貯めるために同じカフェに行こうとする動機付けとなりますが、
多くいくことで得られるのは、「お馴染になる」という満足感です。
マレーシア人消費者は短期間の流行に乗るというよりも、長い目で見て考えた時に得なものをより好みます。
スターバックスでは行けば行くほど店員さんに覚えてもらったり、
カップに書かれるメッセージが変わったりと、また行きたいと思わせるようなサービスが温かい店員によりなされています。
また、これら以外でもSNSを用いた消費者とのコミュニケーションも必須です。
たとえば、ここマレーシアでは、若い世代の間ではfacebookよりもwechatが使用されていますが、
年代が上の世代はfacebookを好みます。
それぞれの趣向があるSNSを通じてカフェの情報を集めたり、情報をシェアしたりするので、
最初の段階としては、自社アプリを制作するよりも、SNS上の口コミを充実させることが重要です。
以上のスターバックスがマレーシア人を夢中にさせる例から、
マレーシア人がサービスに求めているものとして、
①家、仕事場、以外の新たな心地よい「第三スペース」、
②サービスのデジタル化(その基本となる顧客に向けた企業努力の姿勢)、
③お馴染感を出すためのコミュニケーションを上げることが出来ます。
(アジアクリック・マレーシア担当/ヌルル)
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