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 【シンガポールの失敗事例】見ただけでは分からない、出店をしてはいけないショッピングセンターとは?!

シンガポールのショッピングエリアでお店を出そうと戦略を立てている企業はもちろんショッピングセンターに出店も考えますよね。

しかし、実際に現地で見たショッピングエリアだけが全てではありません。そのエリアにはつねに客足が多いからとか、出せば必ず売れるエリアだからなど、見た目や感じたままで出店を決めるのは非常に危険だと思います。

特にシンガポールのメインショッピングエリア、オーチャードロードのように向かい合って立ち並ぶ激戦区は、新しいショッピングセンターが近くに出来ただけでも今まで順調に流れていた客足が大きく変わることもあります。
また他のショッピングセンターに影響されなかったとしても、ショッピングセンター内で多くの客を運んでいたメインもしくはビッグテナントが解約し移動しただけでそのショッピングセンターから客足が遠のいた例もあります。

以上のようにエリアだけで選ばず、ショッピングセンター単体で選ばず、そのエリア内でどのようにショッピングセンター同士もしくは店舗同士が相乗効果、影響力などを与え合っているのかしっかりと調査する事が大事だと思われます。

ではここで最近最高の立地にも関わらず店舗の撤退が際立って目立っているショッピングセンターの例をあげてみましょう。

スコッツスクエアショッピングセンター
SCOTTS SQUARE www.scottssquareretail.com

場所はオーチャードロードからすぐ近くにあり、IONやタングス、免税店と隣接、マリオットホテルとハイアットホテルに挟まれて観光客も非常に多い好立地条件に囲まれております。

しかし、2015年3月の時点で43店舗のうち10店舗は空室であり、昨年10月以降6店舗以上が賃貸契約を更新しなかったと発表されています。
すなわち近い将来43店舗分ある店舗スペースは28店舗近くまで減る事が確定しておりさらにこの3月にも新たに3店舗が撤退を決定しております。

賃貸契約を更新せずに撤退したブランドの一部は以下の通りです。

マリーナ リナルディー
キトン
アン フォテイン
デリシャスカフェ
ブレッド&バター
アロッサワイン&グリル
銀座寿司一

失敗した大きな理由としては周辺のショッピングモールは中流層が相手であったのにも関わらず高級品を扱う店を多くしたのが原因であり、中流層の若者が価格を理由にここでの買い物を避けていたとされています。

しかし、そんな悲惨な状況の中でも販売が良好なブランドもいくつか存在しています。

マイケルコー(衣料)
ワイルドハニー(カフェ)
オンペダー(靴)

ショッピングセンターの出店を選ぶ際には客層のマーケティングだけではなく、そのビル内の他店の業績、またその店舗の賃貸更新頻度、実際に店舗を出している店に聞き込みなどをするべきではないかと思います。

それに現地に長く住む年齢層をいくつかに分けて日本人やローカルに聞き込み調査をする事も非常に重要だと思われます。

出典:www.yoursingapore.com