みなさん、こんにちは!アジアクリック・PR事例担当の堀田です。
今、欧米からアジアまで急速に店舗数を増加させている『MINISO(名創優品)』をご存知でしょうか?日本では池袋、渋谷、早稲田に店舗があり、アジアの国を歩いているとよく目にする、日本のデザインがされたファストファッションライフスタイルグッズショップです。連日多くのお客さんが訪れているのを目にします。
そこで今回は、『MINISO』が東南アジアで成功した3つの理由と東南アジアの国々の需要の変化を解説いたします!
みなさん、こんにちは。アジアクリックPR事例特派員の堀田です。
東南アジアの国をターゲットとしてPRする際に、FacebookやInstagramといったSNSでのPRが重要であるということは、弊社の「ASIACLICK NEWS」の多くの記事の中でご紹介してきました。もちろん、SNSの普及率が高いということはその理由の一つです。しかし、それだけではなく彼らのSNSの利用方法も大きく影響しています。
そこで今回は、日本人と東南アジア人のSNSの利用から見える各々の考え方を比較し、SNSが重要と言われる核の理由を解説致します!
昨今、中国に加えてASEANマーケットへの進出がますます盛んになっており、当社でもタイ・インドネシア・ベトナム・シンガポール・マレーシア・フィリピンの順にご相談を多く頂いています。
ASEANは10カ国からなる多民族国家群。アジア担当になった方は果たして何から勉強したら良いのか迷うことでしょう。
ASEAN10ヶ国、6億人、1000民族、そして多くの宗教や言語。今日はアジア担当になったらまず知っておきたい5つの事実を共有します。
タイ・マレーシア・シンガポール・インドネシアなどASEANの主要国は、数多くの民族で構成されています。具体的には中国系とマレー系、インド系その他原住民およびそれらの混血に分けられます。民族が異なれば、宗教が異なり、考え方や価値観が異なり、消費行動も異なるということです。
また、中国系民族は富裕層および中間層がが多く、その他民族は(ブルネイを除いて)中間層以下が多い傾向があります。
1国の中に複数民族がいるのですから、国や都市だけでなく、民族でマーケティングしましょう。
ASEAN諸国では、多くの国で主流宗教であるイスラム教徒とキリスト教徒の心理内で、キリストの解釈をめぐり衝突が起きています。具体的にはタイ各国境部、マレーシア、インドネシア、フィリピン南部で多く起こっています。また、政治も不明瞭な事件も多くストレスやデモの原因になっており、特にタイ、マレーシア、シンガポール、インドネシア、ベトナムで起こっています。
宗教の衝突は民族間の衝突。以上の宗教・政治・民族についての勉強と理解は進めながらも、職場や広告等での扱いは慎重に且つ避けるべき話題でしょう。
ASEANにおいての華僑は、4〜5世代前にASEAN各地に渡ってきた子孫です。彼らは中国大陸人と一緒にされるのを非常に嫌います。マレーシアやシンガポール、インドネシアなど既に各国の正式な国民であり誇りもあります。一般的に中国系であることに誇りが置いているのではなく、一族の歴史と成功に誇りがあるのです。
英語で彼らを呼称するときに「チャイニーズ」ではなく、理解を示し「マレーシアンチャイニーズ」「インドネシアンチャイニーズ」などと呼ぶように心がけましょう。
多少乱暴な言い方になりますが、ASEANつまり東南アジアの原住民であるマレー系にはタイ南部民族、マレー人、インドネシアプリブミ、フィリピン人、ラオス人、カンボジア人、ブルネイ人の多くが、親戚として民族的に同系列となります。おおざっぱにいうと、彼らは元来、冬のない常夏の気候で育っており、寒さで死ぬこともなく、バナナやマンゴー、パパイヤといった食料にも困らない常夏の楽園といった環境でのんびり暮らしてきました。そこには四季のある日本のように、いつまでに何かをしなければならない、という習慣があまり根付かなかったのです。
だから私達日本人が、中華系でない東南アジア市民と接するときは私達の慣習やスピード感を押し付けるのではなく、郷に入っては郷に従うように余裕を持ちたいものです。
ASEAN地域の華僑も、マレー系民族も一族の繋がりを根本においた生活をしています。しかも広範囲に一族が散らばっており、一族の消息を知るために使われているのがFacebookです。子供が自身の父母にiPadをプレゼントして、孫の顔を見せる、といったことが普通に行われています。日本の老年層はFacebookを使ってないですから、どれだけ根付いた情報インフラになっているかは想像に難くないですね。ASEANマーケットにリーチするのに、この無料のPRツールを活用しない手はありません。
またB2Bでも、Linkedin(リンクトイン)というビジネス専用Facebookがどの国でもよく使われています。理由はASEAN市場のビジネスマンは英語ができるからです。企業同士の提携、取引、販路拡大に、日本にいながらビジネスネットワークを広げることができるのは活目に値することです。
いかがでしたでしょうか? これらASEANマーケットの特徴を掴んで、各国、各民族の理解へと進んで長い付き合いができるようにしてまいりましょう!
(アジアクリック/高橋学)
東京からASEANに飛び出して以来、
ひとり暮らしアパートで2,3万から。1ヶ月も1日だって契約OK。1ヶ月ほどASEANに飛び出してタイでもベトナムでも、好きな国で暮らしてみませんか?
(アジアクリック/高橋学)
こんにちは、アジアクリックの下垣です。
シンガポール企業ロミスの竹内CEOより、当社代表高橋へ下記のご推薦文をいただきました。
これからもスタッフ一同、ASEAN市場ノウハウの伝道に努めてまいります。 どうもありがとうございます!
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高橋学氏は、タイ・マレーシア・シンガポール・インドネシアなど週替りでASEAN10カ国を周って現地に密着、各マーケットの最新状況に精通している東南アジア市場の専門家です。
英語、中国語、インドネシア語を話し、華僑や現地民族の人脈ネットワークを持っています。
高橋学氏が得意とするのは、それら複数国へのPRや市場調査。
最近ではJETROのアセアンキャラバンのPR担当や、JNTO日本政府観光局の新市場調査を担当。日系企業のみならず現地企業のASEAN展開をサポートしています。
現時点で、高橋氏は日本人として唯一のASEANマーケットの専門家であり、氏が足で稼いた現地ネットワークと現地事情への精通は、貴社のASEANビジネスの方向を示し、氏のアドバイスによって、新興市場でのリスクを最大限回避できることでしょう。
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(アジアクリック高橋学について)
東京商工会議所 国際展開アドバイザー、ABC会(全国ホテル旅館協会)、銀行での講師など講演実績は100回以上。月
刊「広報会議」やリクルート・キーマンズネットにASEAN記事を連載。
著作に「さあ、東南アジアビジネスをはじめよう!成功のカギはソーシャルメディアの使い方にあり」(インプレス社刊)がある。
(Amazonや楽天から購入 http://amzn.to/1FfciGN)
(講演、執筆、お仕事のご相談は)
連絡先 アジアクリック シンガポール
電話 0120−74−1990(日本国内からフリーダイヤル)
メール info@asiaclick.jp(担当 / 下垣)
■多民族、多言語、多宗教なASEAN。
ASEAN10カ国には10カ国なりの特徴があり、一枚岩ではない。民族や言語の総数は1000に近く、またベトナムの社会主義経済共産主義からシンガポールの事実上の一党独占など政治、経済形式も多岐にわたる。言語は主に英語、マレー語系統であるマレーシア語、フィリピン語、インドネシア語と、タイ語ミャンマー語クメール語グループ、中国語系であるマンダリンと広東語そしてローカル華語、そこから派生したベトナム語といった具合で3ヶ国語以上を話すマルチリンガルが普通である。
■中韓に後れを取る日本。日本に求められているのは「高い質、安心安全」
また昨今はIT系と単純労働のためのインド人、韓国人や中国人がASEANビジネスのために多くビジネス展開を行っている。韓国人はローカルレストランからサムスンやヒュンダイを中心とした電気電子技術、中国人は華人ネットワークを活用してぐいぐいと国家プロジェクトに食い込んでいる。
私たち日本人はとすると残念ながらこれらアジア2民族に後れを取っていると言わざるをえない。しかしながらかつては中国韓国が席巻していた自動車・バイク分野では「すぐ壊れる中国製よりも、高くても10年乗れる日本製」が定番となっている。安いのなら何でも中国製で存在する、日本に求められているのは「高品質で安心安全」である。これらにASEAN市民は高いお金を払う時代になっているのである。
■ASEAN全体で中間所得増が数倍に。人口ボーナス期が続く
さて、先のニュースでフィリピン人口が1億人を超えた。しかも平均年齢は23歳。日本とはまるで逆の状況で今後あらゆる分野で人口ボーナス期の恩恵を受けられる。フィリピンだけでなくベトナムやインドネシアなども平均20代で、特にインドネシアは2030年までに人口3億人を超えるという予測もある。理由はもともと人口が2億5千万人平均年齢も若いのに加えて、イスラム教徒がその大半を占め、大家族主義で1組の夫婦が4人、5人と子供を持つことも珍しくなく若い人に効いても3〜5人は子供が欲しいという。一般的に男性は25歳、女性は22歳くらいまでに結婚するのがインドネシアのムスリムにとっては良しとされる風潮がある。
■ASEAN3種の神器は「自動車・コンドミニアム・スマホ」
経済成長率が7%前後で人口がどんどん増え、現在のASEAN3種の神器は「自動車、コンドミニアム、スマートフォン」に移っている。一人あたり名目GDP3,000ドルを超えると自動車が普及し始めると言われているが、インドネシア・ベトナム・フィリピン・ミャンマー・ラオス・カンボジアはまさにその前夜といえる。コンドミニアムというのはプールや事務が付いている一般富裕層が住むマンションのことで、1000〜3000万円くらいが最多販売価格である。もちろん都心部やシンガポールではこの限りでない。いずれも人に自慢したい、成功の証としたいという意味もあるが、ASEANの中韓所得増にとってどんなスマートフォンを持っているかでその人の経済状況を見るのが通念となっており、iPhone6だとお金持ち、サムスンギャラクシーだとそこそこ、地元ブランドスマホを持っていればお金はない人と認識される。
現在のASEAN地域は、差はあるものの1980年前後の日本を想像すると分かりやすい。食に満ちたら、次は何を望むか? 中国市場だけでない、ASEAN消費者市場の魅力をぜひご自身の目で確かめていただきたい。
(アジアクリック/高橋学)
前回までの記事
ASEAN市場とは①〜一枚岩でないASEAN諸国。国々の中の民族や宗教など個々の理解が必要
ASEAN市場とは②〜中国ビジネスの失敗から学ぼう
ASEAN市場とは③〜本当にASEAN新興市場で良いのか?
ASEANは10ヶ国ある。タイ・マレーシア・シンガポール・インドネシア・ベトナム・フィリピン・ミャンマー・ラオス・カンボジア・ブルネイである。2015年末にASEAN経済共同体(AEC)が発足し貿易や人材交流の垣根を徐々に撤廃してEU欧州経済地域のように1つの大きな経済圏となっていくとはいっても、共通項は大ざっぱに言って
1)華僑が経済の大部分を握っている(国にもよるが8〜9割と言われている)
2)中国系以外の民族は、マレー系が主流(タイ人・マレー人・インドネシア人・フィリピン人・ミャンマー人・ラオス人・カンボジア人・ブルネイ人。シンガポール人とベトナム人以外において最多数民族はマレー系)ことによる、民族間の確執。
3)シンガポールを除き発展途上国で、年7%ほどの経済成長率としてめざましく発展中
4)インドネシアがASEAN経済圏GDPと人口の約半分を占めている
5)常夏の南国であり、四季がない地域がほとんど。
6)全ての国で、親日である(全ての国で85%を超える好感度※)
7)仲が悪い国がある。インドネシアとマレーシア、ベトナムとカンボジアなど。
8)主要宗教はイスラム教>キリスト教>仏教道教儒教の順で信者が多い。
■ASEAN経済圏は、華僑ビジネスとマレー系既得権益層のハイブリッド
特に「華僑と組んで、現地マレー系民族に配当を与えハンコを貰う」ことが基本となる。
日本人だけでは、この一連の流れが出来ない。
ビジネスは華僑と、許認可はマレー系で。
なぜか? 歴史的に原住マレー系が先、華僑はあとから住み着いたからである。
元々ASEAN諸国のマレーシア・インドネシア・フィリピンなどは南島語(オーストロネシア語)を話すマレー系オーストロネシア民族が原住であり、その後中国大陸から華僑が移り住んできた。4〜5世代前のことである。今では華僑たちも各国民として暮らしているが、マレーシアでは原住マレー人を「ブミプトラ(大地の子)」、インドネシアでも「プリブミ」と言って事実上役所など政治はマレー系が殆どを占めている。
昨年、インドネシア新大統領にジョコウィ氏が就任したことで繰り上がってジャカルタ特別州知事に中華系アホック氏が就任したことは、東南アジアの長い華僑の歴史の中で初めての出来事であり(単独政党のシンガポールや文化混合や混血が進んでいるタイは除く)、ASEAN全域の華僑に希望と誇りを与え、原住の人々にとっては他民族に政治の一翼をとられた気分となって一部苦い思いをしている人々もいると聞く。
ASEANでのビジネスは、その民族感情を考慮に入れて聖域を侵さず、華僑とマレー系のお互いの面子と領域を尊重していかねばならない。
我々日本人は、質の担保や信頼を積み重ねる部分を担当しよう。
もちろん、全て任せてはいけない。信頼できる華僑とマレー人スタッフのチェック体制を何人にも分けて現状を把握していくことがリスク対策となる。(アジアクリック/高橋学)
前回までの記事
ASEAN市場とは①〜一枚岩でないASEAN諸国。国々の中の民族や宗教など個々の理解が必要
ASEAN市場とは②〜中国ビジネスの失敗から学ぼう
だからこそ、私の周りの人々には、日本人には私のような失敗をしてほしくない。市場を知ってから、民族性やリスクを知ってからその国でのビジネスを深慮してほしい。
昨今、やれイスラム市場だ、インドネシア市場だ、世界の工場ベトナムだと進出熱が高まっているが、今一度静かに検討をしてみていただきたい。
「東京や大阪、地方ではそのビジネスはできないのか?」
「それぞれのデメリットとメリットを比較したらどうか?」
「慣れない土地で、相手のルールでビジネスするほどの理由があるのか?」
もちろん、世界の5人に1人を占めるようになるイスラム市場は魅力的だし、親日で日本の倍の人口であるインドネシアも中国に次ぐ隣りの大市場として検討したほうが良い。しかし、自社の商品や達成したいことは外国に打って出てまでする必要があるのだろうか?
検討材料としてのASEAN各国の比較情報を、拙い経験と知識の中から皆さんに共有していきたい。
(アジアクリック/高橋学)
ASEANは多様だ。
10カ国のうちには民族が数百、言語も数百、ほぼ全ての人がそれぞれ異なる宗教を持っている。
当社アジアクリックは、シンガポールをハブに多様性に富んだASEAN市場を現地からお伝えしている。
そのために、毎週毎週シンガポールやらジャカルタやらホーチミンといったASEANの主要都市をめぐり、日系企業や政府系組織の現地市場調査、PRの代行など、おおよそ複数国同時に行っている。当社は各地に特派員と呼ばれる現地スタッフがいるのだが、彼らに会って励まし、人間関係を太くし、また新たに現地で特派員をリクルートするという作業をここ2年以上続けている。
私は元々、みちのく仙台の田舎出身で、20代も半ばまで外国人と話したこともないし、外国に行ったこともなかった。その時までの気持ちを思い返してみると、やはり外国と言わずアジアの国々と言わず、行ったことのない異国というものはまったくもってどんな国でどんな人々がどんな暮らしをしているのか検討もつかない。私が週替りで周っているタイ・マレーシア・シンガポール・インドネシア・ベトナム・フィリピンなどもその類だろう。
この連載が少しでもASEANの理解に役立っていけば大変有り難く思う。
■一枚岩でないASEAN諸国。国々の中の民族や宗教など個々の理解が必要
冒頭でも触れたように、東南アジアの国々はそれぞれ全く違う。
発展途上国として、また歴史的な民族や宗教といった共通傾向と共通点もあるのだが、それらを知った上で個々を理解しておかないと炎上や想像もつかなかった陥穽にも陥らないとも限らない。ASEANビジネス成功の第一の秘訣は「失敗しないために民族・宗教など現地民を知る」ことである。
次回からは私の海外ビジネスの失敗経験を紹介し、基本ルールを考えてみたい。
ASEAN市場とは②〜「中国ビジネスの失敗から学ぼう」につづく。
(アジアクリック/高橋学)