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【ワールド】市場動向から分かる『MINISO』が東南アジアで成功した理由とは? !
みなさん、こんにちは!アジアクリック・PR事例担当の堀田です。
今、欧米からアジアまで急速に店舗数を増加させている『MINISO(名創優品)』をご存知でしょうか?日本では池袋、渋谷、早稲田に店舗があり、アジアの国を歩いているとよく目にする、日本のデザインがされたファストファッションライフスタイルグッズショップです。連日多くのお客さんが訪れているのを目にします。
そこで今回は、『MINISO』が東南アジアで成功した3つの理由と東南アジアの国々の需要の変化を解説いたします!
<『MINISO』とは?>
※画像:『MINISO』公式ホームページ(http://www.miniso.jp/getinfo.php?cid=186&top=1)
『MINISO』は、日本人デザイナー三宅順也と中国の若手企業家葉国富により設立されました。「シンプル、ナチュラル、ハイクオリティ」という考えのもと、毎週新しい商品を発売しています。株式会社名創優品産業により2013年9月に中国へ進出し、3年で世界中に1,000店以上の店舗をオープンしました。アメリカ、カナダ、ロシア、シンガポール、韓国、香港など50以上の国や地域と戦略的パートナーシップを締結し、現在毎月平均で80〜100店舗出店しています。実際に影響力が大きく、日本好きの外国人は必ず行くと言っても過言ではないほど人気なのです。
<『MINISO』が東南アジアで成功した3つの理由とは?!>
東南アジアにはユニクロのような他の日系企業が進出していますが、なぜ『MINISO』はこんなにも人気となり、急速に店舗数を増加させているのでしょうか?その成功の理由3つを見ていきましょう。
1)様々なジャンルの商品
※画像:『MINISO』公式ホームページ
『MINISO』では無印良品店やLOFTのように、化粧品や洋服、アクセサリー、文房具、携帯の充電器などのデジタル製品、食品まで様々なジャンルの商品が販売されています。ショッピングモールでは、一度お会計をして他の店舗に行かなければなりませんが、『MINISO』では1つの店舗で全て済むため、非常に便利だと言えますよね。東南アジアではローカルのお店で買い物をすると、洋服は洋服屋さんで、食べ物は市場かスーパーでといったように全て別れています。ナイトマーケットでは様々な商品が売られていますが、沢山買い物袋を持っているのに今いる場所から少し歩かなければならないといったこともあります。そのため、商品の品揃えの良さが魅力的な点となっているのです。
2)頻繁に出る新商品
前述の通り、『MINISO』は毎週新しい商品を発売しています。東南アジアの人々は新しいものに興味を持ち、購入や実際に訪れた場合SNSで自慢をしたりします。実際に米・ニールセンの調査では、新興市場の消費者ほど新商品を試したい意向が強いことがわかっています。東南アジアでは4人中3人(73%)が、普段の買い物のついでに新商品を購入しており、世界平均の57%を16ポイント上回っているのです。また、「口コミ」の影響力が強いため、SNSで友達が自慢をしているのを見た人が購入することにも繋がる可能性がとても高いのです。つまり新しい商品が頻繁に出ることで、新規顧客の獲得とリピーターの増加に効果があります。
3)1つ商品の種類の豊富さと品質
海外在住経験のある人には良く分かると思いますが、日本は本当に商品の種類が豊富な国です。それは外国人にも周知の通りです。例えば文房具でも同じボールペンを買いたい場合、日本は色や柄、インクの質、機能など多くの選択肢の中から選ぶことができます。東南アジアの富裕層は、日本からの輸入品で日本の販売価格より2〜3倍の値段でも購入します。「質の良さと選べる楽しさ」は日本の商品を購入する時のみ経験できます。『MINISO』でも1つの商品の色や柄等の種類がとても豊富で、価格もお手頃です。商品によって価格は様々ですが、エプロンをベトナムで買うと43,000VND(約210円)です。どの国でもほとんどの商品の価格は200円〜300円に設定されています。さらに安価だけではなく、品質も良いので、楽しく買い物ができて良いものが手に入るという大きな魅力ポイントとなっています。
<東南アジアの市場の変化>
日本では人口減少と共に「モノ」が売れなくなったと言われてきています。それは単に人口減少だけが理由ではなく、日本の経済が安定し、物を得ることが普通のことになったからだと言えるでしょう。一方東南アジアの途上国では、中間層以上が増加し、欲しいものを手に入れる喜びを噛み締めている時代です。
みずほ産業調査によると、ASEAN では中間層の拡大が見込まれており、インドネシア、ベトナム、フィリピン、タイ、マレーシア、シンガポールの 6 カ国合計では、2014 年に 0.8 億世帯だった中間層は、2030 年には 1.3 億世帯までで拡大する見通しなのです!つまり生活品やファッション品など身近な商品の需要が高いため、これから小売業が参入し東南アジアで成功する可能性が高いと考えられます。
今後東南アジアは製造・開発の市場から消費される市場へと変化します。最新の現地のトレンドや消費者の需要を把握し、商品を企画、販売、PRすることが重要です。参入障壁が低い時に進出したとしても、調査を行なった上ので「ローカライズ」を行わなければ成功はしません。アジアクリックでは、アジア各国並びに欧米の最新のトレンドと消費傾向を分析し、皆様のビジネスPRのお手伝いをさせていただいております。まずは弊社までお気軽にお問い合わせくださいませ(info@asiaclick.jp)!
(アジアクリック・PR事例担当/堀田)
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