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【ベトナム】『ホンダ』の出資から学ぶ!今手を打つべき新たなビジネスとは?
Xin Chao!ベトナム市場担当の櫻井です。
皆さんご存知の通り、ベトナムではオートバイの利用者数がとても多いです。米シンクタンクのピュー研究所が2014年に実施した「自動車・自転車・バイクの保有に関する調査結果」によると、ベトナムでオートバイを保有する世帯の比率は86%で、世界44か国・地域中でタイに次ぐ2位でした。
▶︎参考:http://www.pewresearch.org/fact-tank/2015/04/16/car-bike-or-motorcycle-depends-on-where-you-live/
そんな中、ベトナム人に人気の自動車メーカー『ホンダ』がライドシェア大手に出資をしたのです!そこで今回は『ホンダ』の出資からわかる、ベトナム市場の変化をご紹介致します。
■ホンダの新興国での実情
『ホンダ』は2016年12月12日に、モビリティシェアリング事業を展開するシンガポールのグラブ社と、東南アジアでの二輪車シェアリング領域における協業の検討を開始すると発表しました。
※画像:https://play.google.com/store/apps/details?id=com.grabtaxi.passenger&hl=ja
実は『ホンダ』は、新興国での二輪車販売に伸び悩んでいます。インドネシア市場で低迷し、最大市場のインドでは新興メーカーとの競争が激しく、2015年の世界販売は前年比3%減の1,710万台でした。
そこで新たな二輪車市場を作り出そうと考え、グラブに出資したのです!
■ホンダ×グラブの効果
ライドシェアに注力することによって、自動車販売台数を減らす可能性がありますよね。では『ホンダ』がグラブに出資したことで、どのような効果があるのでしょうか?
①製品やサービスの開発の向上
『ホンダ』は、グラブに登録している属性などの顧客情報を活用し、二輪車の位置などのデータ提供を受けることを検討しています。その結果、性別や年齢ごとの利用頻度、移動距離などを知ることができ、商品開発・価格設定をする際にターゲットごとに効率よく行えます。
②渋滞緩和
グラブではドライバーや顧客の情報がGPSで表示されます。そのITを生かして都市部での渋滞緩和につなげることができる可能性が高く、朝や夕方に大渋滞するベトナムでは需要が高いポイントでしょう。
③ブランド力の向上
すでに「オートバイといったらホンダ」と皆が口を揃えるほど、ブランド力はあります。しかし『ホンダ』は今よりも付加価値をつけることで、二輪車の需要をより高めて四輪車に顧客を繋いでいきたいという狙いがあるのでしょう。そのためにはブランド力をより向上させる必要があります。
■注目すべき「シェアリングエコノミー」
『ホンダ』がグラブに注目した理由は、東南アジアで製品やサービスを他人と共有する「シェアリングエコノミー(共有型経済、共同消費)」が巨大市場と呼べる規模にまで成長しているからなのです!
米市場調査会社のニールセンが実施した「シェアコミュニティに関するグローバル調査」の結果によると、シェアリングエコノミーへの参加に積極的なベトナム人は76%です。また、東南アジアで最も多くの消費者が共有あるいは貸してもよいと答えたものは「電子機器」。ベトナムでは金銭を得るために自身の電子機器を貸し出してもよいと考える消費者が42%おり、東南アジアの中で最も高い数値なのです。2位はオートバイ、3位は日用大工用品です。
ECサイトのサービスが発達してきているため、今後このようにインターネット上で安く利用できる「シェアリングエコノミー」は人気になるでしょう。市場参入を早めにすることでコストを削減でき、より多くの顧客を獲得できる可能性が高まります。また、上の画像が示すように国ごとにシェアしても良いと思うものは異なります。つまり、ローカライズが非常に重要なのです。
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(アジアクリック・ベトナム市場担当/櫻井)
※参考:http://www.nikkei.com/article/DGXLZO10575910S6A211C1TJC000/
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