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【2016年版】アジアSNSマーケティングの基本

こんにちは、シンガポールからアジアクリック高橋学です。

今日はタイ・マレーシア・シンガポール・インドネシア・ベトナム・フィリピン・台湾・香港・中国といったアジア諸国のSNS事情を共有します。

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アジア版LINE、WeChatで訪日観光客にPRする3つの活用方法

中国版LINEである中国テンセント社製のチャットアプリWeChat(ウィーチャット。中国語名 微信)。
昨今、中国・台湾・香港・タイ・マレーシア・シンガポール・インドネシア・ベトナムを中心に、多くのTVCMを投下している影響もあり、アジアではLINEより利用されています(LINEがよく使われているのはタイと台湾で、他国は可愛いもも好きの若い女性が中心)。

そこで、活用方法のお問合せが多いため、下記にポイントをまとめたいと思います。

その前に、現在日本企業は公式アカウントに登録することは出来ず、中国で企業登録をしている企業のみ公式アカウント開設ができるような制限になっていますのでご了承下さい。

さて、中国人観光客など訪日外国人に、WeChat情報を届けるには、以下の3つの方法があります。

1)位置情報を使う

WeChatには自身の周り100メートルから2キロメートルまでの範囲にどのWeChatユーザーがいるかが分かりますので、店舗や観光地のPRに登録しておきましょう。

ネット上の看板を立てておくイメージで、複数のスマートフォンがあればそれぞれを支店として登録しておくことも良いでしょう。

2)キャンペーンを行う

ただ看板を立てるだけでは顧客は足を向けてくれません。

期間限定のキャンペーンを行い、今日来てもらいましょう。

WeChatにはFacebookのようなタイムライン(Moment)がありますので、写真とともに「今日だけ●%OFF」「この画面を見せたら卵プレゼント」といった期間限定・来店限定キャンペーンが可能です。

また、私からの提案としてはタイムラインに随時単価アップやマナー改善の投稿で、日本のルールを知らない外国人観光客に文化を伝え、教育していきましょう。


3)サポートセンターとして活用

WeChatのチャットには自動応答システムが有ります。よく聞かれる質問「●●にはどうやっていったらいいの?」「定休日はいつですか?」などをキーワード登録しておき、電話やメール対応の時間を節約しコストダウンしましょう。

もちろん、顧客に店舗や観光地の魅力を伝えるために活用してよいでしょう。

いかがでしょうか。

WeChatも1メディアであるには違いありませんが、これはFacebookやホームページ同様、日本にいながら外国人観光客に情報を直接伝えられる有力なツールです。

当社アジアクリックも、法人や自治体の活用についてご相談を受けておりますのでお気軽にお問合せ下さい。
(アジアクリック/高橋学)

LINEに未来はあるか? ASEANのライバルアプリと比較してみた

 

日本人以上にスマホ、チャットに没頭する傾向もあるASEAN市民。両手使いでの文字入力のスピードには驚かされる。特にインドネシア語とベトナム語が高速、タイ語が低速。

日本人以上にスマホ、チャットに没頭する傾向もあるASEAN市民。両手使いでの文字入力のスピードには驚かされる。特にインドネシア語とベトナム語が高速、タイ語が低速。

LINEは苦戦、ASEANのメッセンジャーアプリ最新事情

LINEは、「LIFE」をテーマに単なるチャットメッセンジャーからLIFE〜生活に密着したサービスを新展開すると発表。具体的には電子支払いができるLINE Payや世界に商品を売ることが出来るLINE@の拡充、タクシーを配車できるLINE TAXIなどだ。 では、近隣ASEAN諸国のメッセンジャーアプリの最新状況はどうだろうか? 頭のなかを整理するためにも各国で使われている順に以下の表の通りまとめてみた。

LINEとASEANメッセンジャーアプリ比較

LINEとASEANで人気のメッセンジャーアプリとの比較

LINEが強い国は限られており、主にタイとベトナム、そして一部のインドネシア人に使われている。老Facebook社が買収した舗メッセンジャーWhatsapp、そして中国テンセント社のWeChat(ウィーチャット)の日米2強チャットアプリ、それに加えて楽天が出資している第2のSkypeと言われるViberが通話品質、使い勝手が良く広く使われている。


ASEAN市民は、複数のメッセンジャーアプリを相手によって使い分け

ASEANは多民族国家である。マレー系、インド系、中華系、韓国人、日本人など彼らはルーツ国由来のメッセンジャーアプリを使う傾向にあるため、自身が別民族でも相手のよく使うチャットアプリに合わせてインストール、利用を行っている。そういう意味ではLINEは日本人の友人を持っていたり、かわいいスタンプに共感したりする2〜30歳前後の比較的若い女性に使われている。しかし、「かわいいスタンプ」は既に競合優位性は弱く、WeChatなど競合もドラえもんやハローキティなどのスタンプを販売、配信している。

SNSメッセンジャーも生活に密着、無料通話の用途が人気

メッセンジャーアプリだけでなく、FacebookメッセンジャーやGoogleハングアウトといった既存のSNSで使える無料メッセンジャーも日常的に利用されている。特に利用率が日本より高いFacebookでは無料通話が即時可能なFacebookメッセンジャーが、Googleの提供しているハングアウトはSkypeより安定した通話回線がビジネスに人気だ。ASEANでは、上記チャットアプリだけでなく、SNSも参戦したメッセンジャー戦国時代が続いている。

ASEAN地域でLINEが生き残る道は? ローカルアプリとの共存がカギ

LINEの日本での強みである、スタンプの可愛さやユーザー数(皆が使っているから)はASEANにおいて競合優位性にならない。残念ながらタイや台湾で検討しているのはTVCMの効果だ。だからこそ、ユーザー数を追い求めるのではなく単なるメッセンジャーアプリから一足先にライフLINEへと機能拡充を決定したのだろう。しかしマーケットプレイスや決済機能はWeChatも行っているし、TAXIを呼ぶ機能も既にASEAN諸国ではMy TAKSIやGRAB TAXIなど一般市民に馴染みのあるサービスが揃っており、とても便利だと評価も高く、隙が見えない。だからこそ、LINEは現在のユーザーを逃さずマネタイズを行っていく戦略に出てきたものと考えられる。WhatsappやWeChat、BBMなど先行するメッセンジャーアプリにはユーザー数で遠く及ばないし、ここ2年ほどでユーザーの切り崩しが難しいことも分かってきた。 だからこそ既存のLINEファンを逃さず育てていくことがアジアで生き残っていくサービスであるための必要条件であり、ASEAN各マーケット事情に合った各メッセンジャーアプリとの共存を図っていく方向ということになる。
タイやインドネシアなどASEAN地域でのマーケティングには、現地ならではのコミュニケーション事情を知っておく必要があると言えそうだ。
(アジアクリック/高橋学)