ASEAN主要7カ国+インド マーケットの入口

台湾観光フェア(バンコク)レポート|エンタメ性で訪日関心を高めるヒント

バンコク都心の商業施設 エムスフィアで、2025年9月12日(金)〜14日(日) に台湾観光の大型プロモーション「TAIWAN Travel Fair 2025」が開催されました。来場登録は無料、会場での各体験参加者を対象に「台湾往復航空券が当たる抽選」などの特典も用意され、期間中にぎわいが続いていました。

台湾も重視するタイ人観光客、楽しませる企画に学ぼう

台湾観光局は、タイ人旅行者を最重要ターゲットの一つとして位置づけており、体験型イベントや車両ラッピング広告など、バンコクでの露出を年間数度ほどと定期的に展開しています。今回の会場でも、飲食・工作・舞台企画を組み合わせた“触って学べる”導線が意図されていました。

イベントでは、タイの人気俳優・Alek Teeradetch(アレック・ティーラデート)によるステージやファンと行く台湾ツアーの紹介、タイ最大手のQuality ExpressやFORMOSAなどタイ旅行会社によるツアー紹介がステージや旅行会社ブースにて連日行われました。

実際の販売商品と価格の例:

(左)クルーズ船MSC BELLISSIMAによる「台湾 & 日本沖縄」2カ国クルーズ
69,900バーツ~/2025年12月10–15日、同22–27日。バンコク発着、台北経由で沖縄方面へ。販売:Arcadia Cruise Center。

(右)「アレックと行く台湾ファンミーティング」4日3泊
19,800バーツ/2025年10月23–26日、STARLUX Airlines 利用。行程例:台北101、九份、野柳地質公園 ほか。主催:RAKYIM TOUR。

“体験”のメニューも豊富で、DIYゾーンでは
台湾ゼリー試食、阿里山コーヒー、ホイールケーキ、ハンカチのシルクスクリーン刷り、タイルの手描きブローチ/コースター、ミニ提灯づくりなどを実施。


ステージゾーンでは
オープニング、「台湾についてどれだけ知っていますか?」クイズ、中国雑技Eye Catching Circus「Liu Sheng Ji」の披露、アーティスト「No One Else」の出演、そしてアレックのファンサービスが実施されました。

タイ人来場者の声

来場したタイ人たちに聞くと、次のような声が目立ちました:
「台湾と比べて、日本は四季や行く場所の多さが魅力」

「でもPRは台湾や他国の方が上手で、楽しくて参加したくなる」

「日本のイベントは各ブースがパンフレット配布中心で退屈になりがち」

「(日本の)パンフレットは教科書的でワクワクしにくい。海外旅行は仕事ではなく“エンタメ”」

外国人観光客にとって訪日はエンタメ。PRはもっと楽しい体験型に

今後タイでも、JNTOのFITフェアや、タイティアオタイ/ノック、Japan Expo、TTAA主催のTITFと立て続けに日本PRイベントが続きます。
せっかくタイ人と面と向かって会える機会です。デジタルの説明だけでなく、

●配布物だけで終わらせず、来場者が「作る」「味わう」「撮る」「当てる」といった体験を通して楽しめる仕掛けを用意しましょう。五感とゲーム要素を取り入れ、家族や友人など旅行を共にする相手と一緒に参加できる設計が効果的です。

●価格×体験の“見える化”:会場で具体的な旅程と価格をその場掲示(今回の例:19,800Bのファンミ、69,900Bの二カ国・台湾と沖縄を巡るクルーズ)し、参加しやすくしよう。

●年間を通じた露出頻度を確保しましょう。単発で終わらせず、SNSや日本関連の主要イベントで継続的に露出を行い、季節ごとの体験型イベントを組み合わせて観光地の想起を維持しよう。

まずは、イベントでパンフレットを配るだけでなく、抽選やクイズ、同エリア内の複数ブースと連携したスタンプラリーなど、参加型の仕組みを導入しましょう。
有名人の起用が難しい場合は、地元のマイクロインフルエンサーや来場者のSNS(ハッシュタグ投稿)を活用したプレゼントキャンペーンなど、予算や運営負担が軽い手法から試してみてください。
具体的な成功事例を踏まえ、私たちも支援いたします。

●お知らせ

1度の訪日で1名100万円以上を消費するような、地方への良質の外国人観光客の誘致のため、
タイとシンガポールからの「高付加価値旅行」誘致支援を開始しました。
https://asiaclick.jp/2024/08/08/6390/

東南アジアからの誘客は、お気軽にご相談ください。

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バンコクで中国観光イベントが開催|中国ツアーは格安、訪日ツアーに影響も

中国の誘客イベントがバンコク都心で開催

バンコクの大型複合施設One Bangkokで、2025年9月12日~14日の週末に、中国観光・文化イベント「月見を楽しみ、満月は世界じゅうに」が開催されました。
ステージでは中秋節をテーマにした舞台が催され、四川省重慶やなどの自治体、Air Chinaや中国東方航空などの航空会社がブース出展し中国の地方のPRが行われました。

中国ツアー商品は格安で、四季の豊かな旅行先が揃っている

会場では、中国銀行などによる旅行商品の特別割引や0%分割払いといった価格面での訴求が前面に押し出されていました。 中国ツアーの価格は、たとえば重慶3泊4日が9,333バーツ(約43,000円)、同じチラシ内に掲載された東京・富士山ツアー5日3泊が26,888バーツ(約124,000円)と比較すると、訪日ツアーに比べて非常に安価でした。
中国ツアーは、北のハルビンから南の昆明まで幅広い気候帯を有し、日本と同様に一年を通じて春の花、夏の自然、秋の紅葉、冬の氷雪といった四季の観光地を横断的に提案できる点が強みとしです。

 

日本の地方のインバウンド誘致担当者も、中国など格安ツアーの競合を分析し、「高かろう・良かろう」戦略に役立てよう

更に、昨今はCompax – ASAHI TravelやA Double Plus、Jubilee Travelなど地方の訪日ツアー企画に特に強いタイの有力旅行会社や、Quality ExpressやSUPER TRIPといったタイの大手旅行会社が中国旅行商品の取り扱いを強化し続けています。 販売リソースや告知枠が中国向けに配分される局面が増えることで、同時期の訪日商品の露出や販売機会が相対的に薄くなる傾向が見られます。

日本側は、以下の点を進めることで、競合の強みを踏まえつつオーバーツーリズムに対処し、持続可能な誘客につなげることができます。

① 価格ではなく体験価値・時間価値で差別化
日本の地方ならではの体験や文化的価値を前面に出し、中国のような分割払いや早割、セット特典などの「安売り競争」は前面に出さず、富裕層や日本文化を理解できるタイ人リピーター層を地方に誘致する。

② 季節×地域の独自性を生かしたPR再設計
冬の景色とグルメ、秋の紅葉と温泉、春の桜と花見弁当といった、日本ならではの組み合わせで魅力を打ち出す。

③ 旅行会社が活用できる素材の早期提供
タイ人の目線で「美しい」「Unseen(まだ知られていない)」と感じられる画像や動画、モデルコースを作成し、遅くとも各シーズンの半年前までに現地旅行会社へ提供する。

当社も、タイとシンガポールからの「高付加価値旅行」誘致支援を開始しました。
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お気軽にご相談ください。

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バンコク美容展示会レポート| タイで伸びる自然由来コスメと日韓・OEMのいま

タイ国際美容BtoB商談・展示会「COSMOPROF CBE ASEAN」が、2025年6月25日~27日にバンコクのクーンシリキット・ナショナルコンベンションセンター(QSNCC)で開催されました。来場は66の国・地域から2.3万人超、出展は21カ国・約2,000ブランドと、規模・熱量ともに昨年を上回る盛況。会場は「ブランデッド製品(Branded Finished Products、完成品)」と「サプライチェーン(原料・包装・OEM/ODM・機器)」の二本柱で、タイでのOEM/ODMサービスが、タイでのコスメティック新製品立ち上げを加速させていました。
期間中はCosmoTalksやSpa & Wellbeing Congress等の業界向けセミナーも実施され、市場・規制・ウェルネスの最新トピックが共有されました。

参加バイヤーの声

世界66か国・地域から2万3,000人超の来場者(バイヤー・業界関係者)が訪れ、以下のように、世界的なサプライチェーンと繋がれるとの声が聞かれました。

「単なる見本市ではなく業界が交わる場。会社の強みを見せ、次の成長へつなげられた」――Milott Laboratories(タイ)
「イタリアなど海外の一流企業と出会えるゲートウェイになっている」――Italian Trade Agency(バンコク)
「タイだけでなくシンガポール、マレーシア、インドのバイヤーともつながれた」――Medicube(韓国)
タイの製造は世界水準と思う。処方とパッケージの進化が新しい協業を後押しする」――Streamline Beauty India(インド)

会期中に目立ったブランドと消費の傾向

次から紹介する会場で集めた人気のブランドは、強い日差し・高温多湿というタイの気候や、現地の肌トーンに合った提案、そしてオーガニックといった自然由来の成分の訴求が目立ちました。ベースやリップは現地の肌になじむ色設計、日中の外出を意識したUV発想など、「タイで使いやすいこと」が選ばれる鍵になっています。

日本ブランドの出展内容

Naris Cosmetics(ナリス化粧品)は長年の実績による安心感を、自然由来の成分で健康にもやさしいとの訴求で試用させており、バイヤーにも好評価を得ていました。
静岡本社で普段はオーガニックハラールブランドVKSARAを展開するPlaisirは今回、BIHANDブランドを「MADE IN JAPAN」として展開し安全・安心を強調していました。

韓国ブランドの出展内容

Seoul Sisterはカラフルでキャッチーな世界観と「ひと塗りで変わる」体験訴求で、短時間メイクの需要を直撃。
タイでは韓流の影響が強く、美容といえば韓国を第一想起する人も多く、会場では韓国ブランドの家庭用のデュアル超音波美顔器が人気を集めており、タイにおいても家庭用美顔器市場の成長が見込まれているそうです。

OEM~ODMも検討、国ごとに慎重に進めよう

CFME(Thailand)社は韓国の処方トレンドとタイ国内生産を掛け合わせ、MOQや納期、原価のバランスを取りながら、韓国系処方を売りにしながら生産は“Made in Thailand”としてPR訴求し、安定供給も両立しているそうです。

気候・肌トーン・価格帯の期待値が国ごとに異なるASEAN市場では、こうしたOEM/ODMを活用し、「まずは少量で検証→ヒットしたSKUを増産」という段階的な進め方が、ブランド拡大の近道になりそうです。

まずはタイをはじめとしたASEAN各国の展示会や商談会を覗いてみてください。私たち現地スタッフもサポートいたします。

アジアクリック 高橋学 /タイスタッフ K. SODA

日本だけじゃない!タイ人観光客を中国が熱烈歓迎【タイ発中国ツアーも続々】

2025年、中国はタイとの国交樹立50周年を記念し、複数の文化・観光関連イベントを実施。中国政府および地方自治体が主導し、タイとの関係強化と観光誘致を積極的に進めています。

タイ・中国国交樹立50周年記念イベント(バンコク)

2025年7月30日、バンコクの中国文化センターにて「中国・タイ国交樹立50周年文化交流イベント」が開催。
当日は、少林寺武術団による演舞や中国伝統料理の展示が行われた。タイ観光業界からも関係者が参加し、文化交流と観光協力の意義を再確認する機会となりました。

同センターはMRT(地下鉄)「Thailand Cultural Centre駅」近くのラチャダー通り沿いに位置し、これまでも中国文化普及の拠点として機能しています。

「サワディー&ニーハオ」プロジェクト🇹🇭🇨🇳

2025年5月29日~6月1日、バンコクのセントラルワールドにて「Sawasdee Ni Hao(サワディー・ニーハオ)」イベントが開催。
このイベントは中タイ国交50周年を祝う大型プロジェクトの一環であり、両国の観光・経済分野の連携強化を目的として実施されました。

タイ政府関係者の出席に加え、中国からも複数の観光局代表・重鎮が来泰し、現地メディアや旅行業界向けにプロモーションを展開しました。

タイ首相経験者のペートーンターン氏も中国語でメッセージを伝えました

タイ元副首相のピニット氏「特に少林寺の伝統は、困難に直面しながらも自衛と生存を求めた実生活の闘いを描いた無数の映画にインスピレーションを与えてきました。」

エアアジアによる中タイの記念機体運航✈

2025年7月9日、タイ・エアアジアは国交樹立50周年を記念し、特別塗装を施した記念機(エアバスA320)を発表。
機体には、タイのナーガと中国の龍をモチーフとした記念ロゴが描かれ、観光誘致キャンペーンの象徴として運航が開始されました。

この取り組みは、両国の象徴を組み合わせたビジュアルを通じ、航空・観光分野の連携強化、ひいてはタイをはじめとした航空分野における“一帯一路”の拡張を、国内外、特に東南アジアにアピールする狙いがあります。

中国の各地方がタイ人誘致を強化、一帯一路の地ならしの側面も

中国の地方自治体も積極的に・個別にタイ人観光客の誘致を進めています。特に雲南省、広東省、海南省などでは、タイ語に対応した観光資料の作成やオンラインキャンペーンを展開しており、中国南部の自治体や航空会社を中心にファムトリップも積極的に実施しています。

また、ご存じのとおり、タイにおける中国ツアーの参加費用は、訪日ツアーの数分の一となっています。
ご参考までに、中国ツアーのスクリーンショットを以下に掲載しています。

(タイ最大手の旅行会社であるQuality Expressによる中国ツアー)

(2025年8月、タイ有力旅行会社Compax world – ASAHI travelによる「プレミアム中国ツアー」シリーズ広告。例年に比べて中国ツアーがよく売れるとのこと)

観光インバウンドは中国にとって「収益事業や地方活性化」にとどまらず、「外交・覇権戦略の一環」として位置づけられており、特に東南アジアにおいては「一帯一路」と密接に結びついています。したがって、日本が東南アジアからの訪日誘致を進める際には、現場レベルでも知らず知らずのうちに中国の影響圏(投資・交通インフラ・人材交流)と競合していることを強く意識する必要があります。

アジアクリック 高橋学

参考URL

【レポート】仙台がバンコクを彩ったジャパンフェア「THE MALL JAPAN DISCOVERY 2025」

2025年7月25日から8月3日まで、タイ・バンコクにある商業施設「ザ・モール ライフストア バンカピ(M GRAND HALL, G階)」にて、定期定期に開催されているプロモーションイベント「THE MALL JAPAN DISCOVERY 2025」が仙台の七夕祭りをテーマとして開催されました。

本イベントでは、宮城県仙台市が観光と食の両面でタイ市場に向けたプロモーションを実施。既存の「SUGOI JAPAN」イベントの仙台バージョンとして、東北ならではの魅力を発信しました。


会場演出・体験コンテンツ

会場は仙台七夕まつりをイメージした華やかな吹き流しで彩られ、日本らしい雰囲気が漂っていました。

タイ人来場者は、短冊に願い事を書く体験にも参加し、「家族の健康」や「幸せ」など、思い思いのメッセージを日本文化に倣って記していました。

さらに、浴衣を着て日本式の人力車(じんりきしゃ)に乗る体験も提供され、家族連れを中心に人気を集めていました。

また、仙台市の公式観光キャラクター「むすび丸」も登場し、記念撮影などを通して交流を深める姿が多く見られました。

ステージ上では「DAISUKE SENDAI – LEGEND OF SAMURAI」と題した本格的な時代劇パフォーマンスが行われ、映画のような演出に会場全体が引き込まれていました。子どもから大人まで、タイ人参加者から非常に高い評価を得ていたのが印象的です。


仙台・宮城の特産品販売

物販コーナーでは、仙台や宮城県の特産品が多数紹介・販売されていました。中でも注目されたのは以下のような商品です。

  • 仙台牛の焼き実演

  • ずんだ餅やずんだスイーツ

  • 喜久福(抹茶大福)

  • いかめんたい、もずく、そうめんなどの海産加工品

グルメを通じて、仙台の食文化に触れられる機会として、試食や購入を楽しむタイ人来場者の姿が多く見られました。

バンコクの中間層は日常的に日本料理を食べるようになってきており、一通りの日本料理は揃っているため、昨今は特に地方料理に興味が向けられています。


タイ市場へ進出する意義

現在のタイ市場では、訪日旅行先の選定基準として「地方らしさ」や「食体験」が強く求められています。中間層・富裕層ともに旅行意欲は高く、タイ語でも地方へ訪問するための情報はそろっていますので、たくさんある候補地の中でもSNSを通じた情報拡散や刷り込みによって「まだ知られていない魅力的な地方都市や地方」を訪問先として選ぶ傾向がますます強まっています。

また先にも触れたとおりバンコクの訪日リピーターにとって、本物の食、まだ食べたことのない地方ならではのグルメは訪問地候補に入るためのでも重要な要素の一つであります。

仙台市のような地方中枢都市は、東京・大阪とは異なる独自性あるコンテンツを「東北・東日本としての広域周遊で」提供できるため、今後の訪日インバウンドにおいて、タイ人訪日リピーターにとってとても有望なディスティネーションであり、その意味で、今回のように現地イベントを通じて体験的に訴求する手法は、非常に効果的なPRアプローチと評価できます。

その他、昨今のタイや東南アジアでの有効な最新プロモーション事例などはお気軽にお問い合わせください。

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【タイでは、東北旅行よりスイス旅行が安い!?安価な海外旅行先が続々】タイTTT旅行博レポート

現在ではタイ国際旅行博TITFを追い越す勢いで、年数回も開催されているタイ総合旅行博TTT(タイティアオタイ)、現地に参加して印象に残ったタイ海外旅行の価格トレンドをレポートします。

日本地方旅行よりヨーロッパ旅行の方が安い!

①ヨーロッパが東北より安い!
バンコクから便数が多い欧州方面は、トルコの3万バーツ(約15万円)、イギリス・フランス・イタリアなど複数国を巡るツアーや、スイスのみの4泊7日のツアーが6万バーツ(約30万円)台と、東北など日本の直行便のない地方より安い場合が多い

②中国香港台湾が格安!
香港・台湾・中国大陸ツアーが1万バーツ(約5万円)~と格安

③アメリカ大陸や中東、アフリカツアーも続々!
距離的に遠く、数が出ていないツアーは1人10-26万バーツ(約50-130万円)程度で、アジア格安ツアーと二極化

以上が印象に残ったタイ海外旅行の価格トレンドになります。
その他の現地の詳細やトレンド、訪日ツアーについても、お気軽にご相談ください。

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アジアイベントリスト(タイ・シンガポール・インドの観光・物産・コンテンツ関連イベント)は随時更新しています。
※TTTは元々国内旅行博で政府の補助もあり年間複数回開催されていましたが、海外旅行ブームに伴い、徐々に国内外旅行博に変わったものになります。

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インド旅行博商談会「OTM2025」レポート

2025年1月30日(木)~2月1日(土)まで、ムンバイのJio World Convention Centreにてインド旅行博商談会「OTM2025」が開催されました。

現地で感じたインド市場をレポートいたします。

①日本を含めた各国NTOが集結

2024年のインドからの訪日数は23万3,000人で前年から40.0%増加しています。大きな可能性を持つ海外旅行マーケットを狙って、韓国から欧米諸国・ケニアまで世界中のNTO(政府観光局)が参加しました。
日本からもJNTOを主体に、東京や広島・鳥取などの自治体や各地のDMCが参加、ミャクミャクもインドで関西万博をPR。

②インド人の海外旅行は二分化

インドからの海外旅行は、遠く高価な日本や欧米と、近く安めな中東や東南アジアに大きく二分され、中東カタールや、タイ・ベトナムが人気です。
日本への反応は、テクノロジーが進んでおり、自然が美しい国との認識で、中でも新幹線や樹氷の反応が良いです。
インドにも北方には雪山の美しい観光地があったり、花々が美しい観光地もありますが、日本は全く別のディスティネーションとして認識されており、また東アジアの観光客と異なり、日本の知識がまだまだ少ない状況もあるため、皆様が他国にPRしているように、インドに向けても当初から単なる桜や紅葉、雪だけでない+アルファのあるユニークさ(桜と花見弁当、紅葉と電車貸し切り、雪と雪遊び)などを写真と動画で伝えていくのが効果的です。

③インドは州により、宗教により行動が異なる

インドは州により、言語や主要宗教も異なってきます。
今回のOTMはインド民族のるつぼ、コスモポリタン商業都市のムンバイで開催され、比較的インターナショナルで自由な旅行スタイルが受け入れられていますが、毎日毎食カレーが基本のデリーを中心とした北方はカースト・ヒンドゥーの色が濃いためより歴史的・宗教的配慮が必要です。
そういった意味でおそらく日本人が最も攻めやすいのは欧米旅行に慣れたムンバイの裕福な層と、バンガロールのインセンティブ旅行団体でしょう。

このように、インドは東アジアや東南アジアとも訪日スタイルとPR手法が変わってきます。
当社は、「安いインバウンド」を避けるために、日本の地方の価値が分かり理解できるハイソな訪日層向けに「高付加価値なインバウンド」を推進しています。
インドだけでなく、タイ・マレーシア・シンガポール・インドネシア・ベトナム・フィリピンの訪日事情について、詳しくはお気軽にお問い合わせください。

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TITFタイ国際旅行博レポート~団体旅行・FITの人数と価格に変化が~

去る2025年1月16日(木)~19日(日)まで、タイ・バンコクのQueen Sirikit National Convention Centerにてタイ国際旅行博TITF2025が開催されました。

いくつか、タイ市場の変化に気づきましたのでレポートいたします。

 

①中国大陸・台湾・香港・マカオの人気がすごい

TITFでは、日本だけではなく中国大陸・台湾・香港・マカオがPR大攻勢、各国NTOはお寺詣でや伝統工芸DIY、チアリーディング、無料スイーツなど趣向を凝らした仮旅行体験を提供しています。
(タイ人入国イミグレ問題が続く韓国は、今年は不参加です。)

特にこれらの中華系東アジア諸国は、ツアーの価格も九州などを除くと日本のほぼ半額以下となっており、他の東南アジア同様人気となっています。

 

②団体旅行もFITも少人数化

各旅行会社へのヒアリングによると、訪日旅行だと団体旅行でもこれまでのような30名とかではなく、十数人程度の小グループが見られるとのことです。

中華系東アジア諸国に旅行者を取られた結果、申し込みが少なくなって価格も上がる、という悪循環を生んでいるように思われます。

また、家族友人単位のFITでも少人数化がみられるようです。

 

③訪日市場の動向

日本の地方の中では、タイから近く、2万バーツ台〜と安い九州の売れ行きが良いです。

九州は、これまであまり人気だったわけではなくタイ人にとってまだ「Unseen」であることが安いことも相まって人気の様子。

逆にタイから直行便がなく、遠い東北地方は、コロナ禍前に比べて新しいディスティネーション群に押されがちな状況です。

6万バーツ台からと、時に欧州より高価なこと、タイ市場ではすでに過去より人気で一巡したことも人気低下の原因と思われます。

 

日本はタイ人の海外旅行先として未だ一番人気ですが、ミドルハイ層では、気球体験トルコ・英仏伊欧州ツアーが人気上昇中、北米ツアーも増加中です。

 

以上、タイでは中華系東アジア諸国との差別化や、価格の納得性に対する課題が出てきています。

タイもシンガポール同様、高付加価値旅行への取り組みを行うタイミングが来ているのかもしれません。

→当社の高付加価値市場への取組みについてはこちら

 

タイ・マレーシア・シンガポール・インドネシア・ベトナム・フィリピン・インドの訪日事情について、詳しくはお気軽にお問い合わせください。

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今冬、タイで人気の海外ツアー

【今冬、タイで人気の海外ツアー】

新年も、タイ等東南アジア訪日市場も盛り上がりそうです。
ご参考までに、現在タイの有力旅行会社が販売に力を入れている訪日以外の海外ツアーをご紹介します。

・中国本土各地への格安ツアー、ラブブ購入ツアー
・ハルビンの雪まつりや、スイスの雪体験ツアー
・欧州は、東北等日本の地方より安いツアーも多い
・富裕層は、アラスカのオーロラやアフリカのサバンナなど、家族で行くUnseen(見たことのない)ツアーが定番
・旅行代金が安いトルコ、東欧、香港ツアーが人気

これらツアーの特徴と価格帯をふまえて、タイ人観光客やタイの旅行会社と触れられるとPRに効率的かと思います。
タイ人に刺さる、雪やイベント、Unseenが訪日以外の海外旅行でも人気、また相対的にお得感がある中国、東西欧州にも海外旅行先が広がっています。
※2025年1月4日時点のレートは約4.6円/1タイバーツ

タイ・マレーシア・シンガポール・インドネシア・ベトナム・フィリピン・インドの訪日事情について、詳しくはお気軽にお問い合わせください。

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9月22日(金)17時~<インド訪日セミナー>私達はどうインドに取り組むべきか?!インド訪日客のターゲット種別、メディアを紹介。(予約不要、無料)

「日印観光交流年2023」が岸田首相とモディ首相の共同宣言で出され、インドはネクスト東南アジアとして更に注目されています。

タイ観光庁はインド人観光客を最重要ターゲットと捉え、200万人のインバウンドを達成。日本におけるインドの存在感もますます大きくなっています。

 

では、私達インバウンド業界はどのようにインドと付き合っていくべきなのか。

インド訪日客をターゲット種別で分類し、その特徴や、インド現地の広告・メディアを紹介。 30分に詰めた当セミナー動画で、インド市場の可能性と訪日インバウンドを知る第一歩としていただければと思います。

 

詳細はこちら → https://asiaclick.jp/2023/08/25/indianseminar20230922/

 

【参加無料、予約不要】

・日時:9月22日(金)17時~17時半(約30分、日本時間)

・参加方法Zoom( URL):https://us02web.zoom.us/j/81963404706

 ミーティングID: 819 6340 4706

・自治体やDMO などの海外市場ご担当者様、広告会社、マーケティング会社様、等

情報収集目的のみや、同業者様の参加も歓迎いたします。

 

【本記事に関するお問い合わせ】

株式会社アジアクリック 担当:高橋 学

TEL:03-6811-7240 E-mail:mana@asiaglobal.jp