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取締役の義務や責任が課せられる?!シンガポール会社設立

シンガポールにおいて会社設立をする際には100%海外ダイレクター(役員)で登録する事は許されておらずローカルダイレクター(現地役員)が必要となります。

現地役員になるためには関係者が労働ビザを取得するか現地で誰かを探すことが必要となります。役員に就任する前にリスクを周知しておくのも大切なリサーチです。

 

ではこの海外やローカルダイレクターに就任した場合にはどのような義務や責任があり、また違反した場合はどのような罪に問われるのでしょうか?

利益相反を避ける義務 が最も重要な義務になります。

これは会社と役員との間で利益が相反する状況のことをいい、会社と役員のの間で何らかの取引が行われ役員等に利益が応じるケースの事をいいます。

利益相反に含まれる可能性のあるものは会社が役員に対してローンや保障を提供する行為、役員が競合他社の役員を兼任する事なども含まれています。

このように会社が損害を受けるような役員の行為を利益相反と呼びこのような状況を避けるための義務を役員に課しているとうのが当該義務の概要です。

 

では役員は会社からローンを組んだりする事ができないのでしょうか?

出来ます。利益相反にあたりそうな内容を取締役会に開示し承認を得る必要がありこれを行うことにより利益相反行為とはとられなくなります。

 

万が一違反をしたらどのような責任を問われるのでしょうか?

会社に損害をもたらした場合は利益の額について会社に対し賠償責任を負うことがあります

また5000ドルまたは12ヶ月の拘束といった刑事責任の対象にもなります。

 

それでは役員の責任をあらかじめ軽減する方法はないのでしょうか?

シンガポールの実務上では保険会社の提供する「取締役責任保険」に加入する事により役員の義務違反の場合の賠償責任のリスクをカバーするのが一般的な方法です。

ただしほぼ形式的に要件の該当性が決まる利益相反取引にさえ注意しておけば問題はないかと思われます。

 

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出典:www.rikvin.com 出典:www.contactone.com.sg 出典:www.companiesmadesimple.com

シンガポールがますます健全な国に、送金が厳格化

マジュラシンガプーラ! シンガポール本社スタッフのHinaです。

シンガポールの中央銀行であり、外貨基金の管理、金融業に対する監督、通貨制度の維持を主な任務として行っているシンガポール金融管理局は、マネーロンダリングなどの資金洗浄やテロ組織への資金流出を防ぐために金融機関への防止策の強化指針実施を発表しました。

 

これが実施されることにより個人も法人も送金に関して間違いを防ぐためにもきちんとした知識を持っておくほうが賢明ですね。

 

具体的にどのような事が実施されるの??

 

― 国内及び海外への電信送金がS$1,500を超える際の身分確認の厳格化

 

― SG20,000以上の価値があると見なされた取引を引き受ける際の身分確認の厳格化

 

― 上記二点は身分確認以外に関係性、および、送金内容を確認

 

― 個人顧客及び法人顧客による資金洗浄やテロ資金調達を防ぐためのリスク評価を実施

 

― 株式会社、有限責任事業組合、事業信託などの実質的な所有者の特定を強化

 

― 管理を厳格化するため重要な公的地位を有する者を特定化

 

― 要件に該当する取引は先5年間送金情報や書類が保管される

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さらに、このようにシンガポールがクリーンなお金しか扱わないような国になると、シンガポールに法人を設立できビジネスを展開している企業はクリーンであるというイメージ向上にもつながるのかもしれません。

また今後取引を行う企業がシンガポールに法人があるというだけで信頼度が上がる可能性もあります。

今からシンガポールで法人設立をされる方も、既に設立をされた方も朗報ではないでしょうか。
(アジアクリックシンガポール/Hina)

シンガポールと香港、アジア本社をどっちにする?

こんにちは、シンガポールからHinaです。
現在、非常に多くの企業がアジア統括本部拠点を設置しているのはシンガポールと香港です。

どちらも。国際的なビジネス、金融、物流の中心地であり、主要市場へのアクセスのしやすさ、税制面や政府による各種支援などのメリット、高水準の法務・会計・IT関連サービスの他、有能な人材が集積し、業務遂行や生活面でのインフラなどが整っている等の点で多くの強みを有しています。

シンガポール・香港が、国際競争力やビジネスに適した国・地域のランキングで世界のトップ水準にランクされていることはすでに有名です。

上記2ヶ国・地域のいずれを選択するかについては、各企業にとって様々な観点があると思いますが、傘下の現地拠点の所在地や事業対象(候補)地域の戦略的重点や方針により、シンガポールは東南アジア、インド等南アジアやオセアニアとの関係を重視する企業、香港は中国本土や台湾などとの関係をより重視しつつ東南アジアを対象としたい企業に選考される傾向があると言えます。

また統括会社を設置する場合、シンガポールやタイの地域統括本部(Regional Headquarter)や中国の投資性公司には一定の設立要件(税制優遇条件を含む)があるのに対して、香港の場合はそうした要件はなく通常の会社に統括機能を付与することで自由な設計が可能になっております。そのため、どこに統括拠点を設けるかによって統括会社の形態は異なるので注意が必要です。

香港に設置される統括会社は、10年度税制改正で「外国子会社合算税制(タックスヘイブン対策税制)」の見直しがなされるまで「株式等の保有を主たる事業として営む法人」として日本で合算課税の対象となり香港の低税率(法人税率16・5%)を享受できない場合が多かったのですが、当該見直しにより一定要件を満たす統括会社はタックスヘイブン対策税制の適用除外となったため、税務コストの観点から香港に統括会社を設置する魅力が増しているのも事実です。

出典:www.huffingtonpost.com

香港に統括会社を設置するメリットとしては、前述の税務コストの低さの他に、まず周辺国へのアクセスの利便性が挙げられます。香港は地理的に東アジアの中心に位置するため、約4時間あれば東アジアの主要都市まで飛行機で赴くことが可能です。空港・港湾は非常に整備されており、香港は物流ハブとして空輸・海運ともに至便。香港—中国本土間であれば陸運も充実しています。

ただ懸念される問題としては、香港はシンガポールと並んで賃料や人件費等のビジネスコストがアジア・トップクラスであることには留意が必要です。(アジアクリックシンガポール/Hina)