東南アジアでもコロナ禍でオンラインイベントが進みました。
単独実施ではなく、オーガナイザーが自治体や団体を集めて実施していた従来の旅行博スタイルをオンラインに置き換えたイベントを、タイ・マレーシア・シンガポール・インドネシア・ベトナム・フィリピンの順で紹介します。
●タイ向け
・バンコク日本博2020オンライン
トラベル(旅行会社、自治体、テーマパーク、鉄道会社など)/食(飲食店など)/モノ、伝統工芸(物販(食材等)、伝統工芸、地域特産品など)/コンテンツ(アニメ、マンガ、映画、テレビ、ゲーム、音楽など)/学校、日本留学(日本語学校、専門学校、大学、高校、不動産会社など)/企業、就職(採用目的の在タイ日系企業&日本の会社、人材紹介会社)などが参加。
資格一部、生放送でも冗長で手持ち無沙汰を感じたり前打合せが不十分だったのか、出演者がはるか遠くで視聴者は画面上でよく見えなかったりしており、チャレンジングな先行事例ながら生放送を主体とする場合のオンラインイベント運用の課題が明確となった。
https://www.youtube.com/channel/UCXHu32-CE6QuVklxkoPIT0w
●マレーシア
・Japan Expo Malaysia
2020年7月18・19日の土日にFacebookとYoutubeで行われたオンライン日本博。
芸能人のステージパフォーマンスを中心に、コスプレやロボット、武道、プロレス、寿司のスピード大食い等豊富なコンテンツで日本文化を紹介。バーチャルユーチューバーや著作権保護啓蒙、アイドルによるお勧め観光地等の紹介も。
ラッキードローはエアアジア航空チケットやニンテンドースイッチ。
https://www.facebook.com/japanexpomalaysia
・マレーシア政府観光局による日本人向け「マレーシアグルメ座談会」
スライドを使ったグルメ紹介と、4人のプレゼンテーターによるおしゃべり、参加者のチャットを見ると関係者がほとんどで、ターゲットへのリーチが課題。
1,236 回視聴•2021/04/24 にライブ配信 621共有保存
●シンガポール向け
・The Japan Rail Fair
日本とシンガポールをつなぎ、日本の観光情報を「訪日ウェビナー」「ワークショップ」「鉄道や旅行気分のバーチャル中継」「動画配信」で発信、また旅行博のオンライン版と位置づけ、現地シンガポール人との交流の場もウェブ上に設けた。ブースはJR各社および北海道、静岡、愛媛、香川、高知各自治体が参加。
https://japanrailtimes.japanrailcafe.com.sg/tjrf2020/
・Sakura-viewing Seminar 2020(H.I.S. Singapore)
開催期間1日、時間7時間半におよび、HIS社シンガポール支店で消費者向けに花見をリモートで行いつつ、予約制で相談会を行った。Facebook上では参加者3名、興味あり30名。
参加者は50sgdのクーポンと、購入者には最大3つのスーツケースと最大500sgdの割引を行った。
https://www.facebook.com/HISTRAVEL.SG/events/
●インドネシア向け
・インドネシアジャパンオンラインフェスティバル2020(2020年10月23日開催)
オンラインで日本レストランと繋ぎ親子丼の作り方や、福島と繋いで侍剣舞、日系工場の誘致PR、介護職の募集、JKT48メンバーがヴィーナスフォートを歩いて紹介する中継など、複数の地点を繋いでの中継内容が多かった。
●ベトナム
・ベトナムジャパンフェスティバル ホーチミン市内の公園でリアルで開催
たこやきやぽっぽ焼きなど食品ブースや、企業のPRブースなど。
日本観光地を背景に投影して、SGO48など現地芸能人のステージが目玉。メインステージでは徳島県とオンラインで繋いで、参加者と阿波踊りも。
http://www.toasoken.asia/?page_id=2088
※当日の様子レポート
※公式チャンネルには、2021年の記録動画はなし。
●フィリピン向け
・フィリピンにいながら日本の文化が楽しめる『JAPAN FIESTA(ジャパンフィエスタ)2021〜New Year〜』
今年はオンラインで1月18日~24日に開催、1日あたり1時間強の放映で7日連続。
MNL48など有名芸能人やコスプレイヤーが出演。和歌山や鳥取、九州を中心とした観光ビデオや担当者からの英語プレゼンを放映、PR色が強い内容となった。各日の最後には視聴者参加型クイズも。
いかがでしょうか。
東南アジアでのオンラインイベントのポイントをまとめると、
・準備→当日トラブルを避け録画を活用、視聴者目線でのUIを
・PR→SNSはもちろん、現地ならではのメディアを使ってターゲットに十分なリーチを
・当日→参加型クイズや現地からの放映でリアル感の演出を、音声や電波トラブルにも対応
・アフターフォロー→SNSなどで後日談、コツコツ継続PR
を行うと良いでしょう。
最後に今年は訪日再開への準備の年なので、エンゲージの高い独自開催をして、次に行く場所として記憶に残すことをご提案します。
独自のイベントを実施できるツールと事例をご紹介しますので、ご興味ある方は下記リンクからダウンロードください。(登録不要、2.1MB)
サワディーカー。タイ・バンコクからスタッフのナップです。
今回はASEANビジネス成功事例として、過去反響の良かった人気記事・ドラッグストアのワトソンズについて最新状況をお伝えします。
アジアで最もドラッグストアを展開しているグループはワトソンズ
中国の広東省で1828年にオープンし、今では中国本土と香港を中心に、台湾、シンガポール、タイなどアジア11カ国で3600店以上のチェーン展開、さらに薬局を900店以上を構えているのが、ワトソンズ パーソナル ケア ストアーズ(店名:watsons ワトソンズ 中国名:屈巨氏)です。グループ店の総来客数は週あたり2700万人にも達します。
従来の薬局のイメージは「薬のみを販売する薄暗い店」でしたが、これを一新して価値の創出に成功したのです。
従来の薬のみの販売ではなく、化粧品、スキンケア、トイレタリーなど日本のドラッグストアと同様に幅広いラインナップで人気を集めました。
ターゲットを年配からOL層に変換、育児に忙しい主婦層も取り込み
病気になった人やお年寄りがターゲットだった従来の薬局から、18~35歳の女性にターゲットを絞り込んだのです。この年齢層の女性は日本と同様に好奇心が旺盛で、新しい商品やサービスを積極的に試す傾向があり、SNSなどの発信により日常から口コミを繰り返す習慣があるので、瞬く間に広がっていったのです。
また、ターゲットは育児で忙しい年齢層も含まれ、遠くの百貨店よりも身近に簡単に買い物ができるスタイルへと変わりました。
コンセプトも「Your Personal Store」を全面に打ち出して、女性に優しい店づくりを徹底しました。その結果、来店客うち女性が占める割合は93%にも達しました。
好調の経営エンジンは利益率50%にも及ぶ「自社ブランド製品」
ライバル店と比べて、ワトソンズは2000種類に及ぶオリジナル自社ブランド品があり、総売り上げの15%を占めております。これに加えて、利益率の高さが他ブランドとの勝敗を分けたといわれています。なぜなら、他ブランドを販売した際の利益率は25%ですが、自社ブランドなら50%にも達するからです。自社ブランドは生産コストが抑えられるため、消費者にも安く提供ができ、お徳感を生み出した結果なのです。
レッドオーシャンの日本に進出せず、拡販できるアジアのみに注力
理由その1 日本ではすでにドラッグストア市場が成熟している
理由その2 ワトソンズは日本メーカーとの取引実績がなく価格競争ができない
理由その3 オリジナル商品の品質などが日本の市場に合わない
最近はインドの化粧品Himarayaなど、アーユルヴェーダをもとにしたラインナップも揃えており、南アジアを含む東南アジアの女性トレンドにも敏感です。
Facebookで数時間ごとに連投、飽きさせないライフスタイルの提案とディスカウント
コロナ禍もあり、ワトソンズはネット販売・およびネットを見ながら実店舗訪問促進(ワトソンズはO+O、オンラインプラスオフラインと呼称しています)に大変力を入れています。
アプリで化粧品の色を確かめることができたり、特にFacebookでは1~2時間に一度投稿するというめずらしい形で、ディスカウント情報だけではなく健康情報やビューティーノウハウも投稿しています。
https://www.facebook.com/watsonsthailand
ディスカウント情報は、ウェブサイト限定・日時指定の特別ディスカウントなどがあり、オンライン限定商品も揃えています。
一方、アジア男性もスキンケアなどへの関心が高まっているため、現在はまだ7%にとどまっている市場をさらに開拓すべく、男性会員カードの発行、男性向け新商品とサービスの開発に力を注いでいます。
客寄せのためのキャンペーン連打
Buy1Get1(1個買ったら1個無料、1個買ったら2個目は1バーツなど)が特に人気です。
日本が得意なポイントを貯めるとディスカウントになったり、商品と交換できる会員カードもリピーター確保に貢献しています。
日本に進出しない理由は、逆に考えるとアジアに進出する理由にもなりますよね。
行き来できるようになったら、ぜひアジア現地で長く経営できている店舗を視察して周ってみてください。
私達もタイやシンガポール現地で支援します。
(アジアクリック・タイ・バンコク特派員 ナップ)
こんにちは、フィリピン特派員のロシエルです。
出典:観光庁訪日外客数2019
今回は2020年度コロナ禍で行われたフィリピン向けプロモーションから学びましょう。
≪2020年5月≫
・KTO、韓国観光公社がオンラインでギブアウェイがもらえるキャンペーンや、質問に答えるウェビナーを実施
≪2020年7月≫
・ユニクロ、7月16日にオンラインストア開設、コロナ禍でも売り上げ増加を画策
≪2020年9月≫
≪2020年10月≫
・フィリピン電動車(EV)サミット、10月24日バーチャル開幕、日産など仮想EVサミットステージで講演・JNTOが訪日インバウンドPR「My own personal Japan」キャンペーンを実施
https://www.jnto.go.jp/jpn/news/press_releases/pdf/20201012.pdf
・JNTOシンガポール主導でFacebookライブでのPR「FUN From Home」を実施 静岡県や沖縄県などが参加
https://www.facebook.com/Shizuoka.Home.of.Mt.Fuji/videos/780322786151387
≪2020年12月≫
・2019年11月に佐賀県で撮影(古民家等。リングの貞子に影響を受けたか)されたフィリピンのホラー映画「The Missing」が、マニラ首都圏映画祭2020に入選し、12部門で各賞ノミネート、ワールドワイドでオンラインで視聴可能(USD $10)
http://upstream.ph/movies/The-Missing/
・タイJNTO独自で、旅行会社への情報提供を目的とするB2Bサイトを2021年開設予定、各自治体から掲載希望を募集、締切済
・佐賀県が新聞広告(4分の1ほどと小さいが「Get to know SAGA」)、テレビ枠を購入
タイからサワディーカー。バンコク特派員のナップです。
以前、銀行アプリ利用率世界1位、決済アプリ世界5位と記事でお知らせしましたが、コロナ禍の2020年そして2021年現在でタイ国内では益々キャッシュレス化が進んでいます。
参考)モバイルバンキングの利用比率はタイが1位で74%、スウェーデンが2位、トルコが3位。
日本は24%と、タイの約3分の1の利用率
下の表の左側はタイのモバイルアプリの人気トップ10です。
5~9位までは決済に関連するショッピングサイトと、銀行アプリです。
また、右側はオンラインゲームのランキングで、現在子供でも銀行アプリを通してゲーム内のアイテムを売買したりしていることが、タイでも社会問題になっています。
スマホ上での電子決済は、タイで人気のアプリLINEやFacebookマーケットプレイス、そして2大ECサイトであるLAZADAやShopeeやオンラインゲーム上でもB2Cのみならず、B2B,C2CでQRコードや口座番号が交換されており、活発に利用されています。
タイ人のスマホの使い方を見ても、QRコードがスマホの利用目的で54%を占めるなど、銀行ATMでもカードレスで現金が引き落とせますし、訪日や消費者への販売でもビジネスに外せません。
また、銀行アプリは友人家族とのお金の送金にも日常的に使われています。
タイの銀行ATMは、キャッシュカードがなくてもスマホ銀行アプリのQRコード生成・読み取りですぐ現金が引き出せる。
タイ人はキャッスレス化に対し「セキュリティの面でもスマホ決済のほうが安心だ」「ポイントも付いたり、決済サービスによっては値引きもある」「現金がない場合でも、タクシーやお店で銀行アプリで送金すれば良い」などキャッスレス化を大変好意的にとらえ続けています。
コロナ禍でのタイ政府による小売店へ50%ディスカウントを政府側で持つ経済支援も、銀行等アプリ連携。
これだけ日常的になっているキャッシュレス化ですので、ECなどタイ人への販売や訪日インバウンドPRでも、銀行アプリや決済アプリ活用でPR効果があがったり、売上増が見込めますよ。
(アジアクリック・タイ特派員 ナップ)
お世話になっております。アジアクリックではタイ/バンコク・高橋、シンガポール・小桑が引き続き現地で活動しています。
さて日本では聖火リレーが始まった一方、第4波の可能性も示唆されなかなか落ち着かない日々かと思います。
一方東南アジア諸国では、すでに昨年の9月以降、シンガポール、ベトナム、タイではほとんど国内での感染拡大はありません(海外から持ち込まれるケースが多い、タイでは2020年末から少し感染拡大がありましたが今は抑え込んでいます)。
このように、アジア太平洋地域を中心に各国の感染状況は落ち着いてきています。さらにワクチンの接種も始まっており、現地では、2021年内にはいよいよ国際観光が再開するのでは、という話も聞かれます。
長かったトンネルも明かりが見えてきました。
この4月から始まる2021年度は、訪日観光インバウンド再開に向けて、いったい今何をすればよいのか?が問われる年度になると考えます。
輸出促進に関しても、2021年度は昨年模索した施策を改善していく必要があるでしょう。
何をやればいいのか悩みながらもがき続けた2020年度から、明らかに「再開」というターゲットを得た2021年度へ。
私たちが得た経験から、2021年度に取り組むべきPR施策をご提案をさせていただきます。詳しくは、下記の企画書をご覧いただき、ご興味がありましたら是非ご連絡ください。
共にインバウンドの再開目指して伴走してまいりたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
アジアクリック 高橋学/小桑謙一
サワディーカップ、タイからアジアクリック特派員のナップです。
タイ人は世界で一番、1日5時間以上もモバイルからのインターネットを使っていると言われています(We are social, Digital in 2019)。
私のスマホ画面から、タイ人がどんなアプリを使って楽しんでいるかお見せしますね。
サワディーカップ。アジアクリック・タイ特派員エーです。
タイでビジネスのヒントを提供してくれるBrandinsideから2020年のタイフードビジネスのキーワードが提案されましたので共有します。
你好(ネイホウ)!香港特派員の詩織です。
先日初めてタイ旅行へ行きました。香港とタイは同じアジアではありますが、実際に旅行してみて様々な「違い」を感じました。そこで今回は、日本から香港もしくはタイ、タイから香港の市場進出のヒントとなる私香港特派員の目線で気づいたタイと香港の違いをご紹介致します!
みなさん、こんにちは、アジアクリック・タイ特派員のエーです。
先日、タイ・バンコクの中心部で「LINEビレッジ」がオープンしました。LINEを利用しているもしくはキャラクターが人気の国は他にもあるのにも関わらず、なぜタイでオープンしたのでしょうか?実は、『観光』が大きく関わっているのです!そこで今回は、LINE株式会社がタイに注目している理由と、このようなテーマパークの効果についてご紹介致します。
サワディーカップ!アジアクリック・タイ特派員のエーです。
動画アドテクノロジー企業の「Unruly(http://jp.unruly.co/)」が、『2016年に最もシェアされた動画広告トップ20』を発表しました。このランキングで、あるタイの動画広告が10位にランクインしたのです。そこで今回は、10位にランクインしたタイの動画広告から、タイの人々に興味を持たれる広告のポイントを解説致します!