ASEAN主要7カ国+インド マーケットの入口

【スマホアプリ開発】ASEAN市場ローカライズのポイント

こんにちは。アジアクリック シンガポールの高橋学です。

ASEAN6億人マーケットに向けて、スマートフォンアプリのPRを考えられている方も多いことでしょう。タイではiPhoneでインスタグラム、マレーシアではサムスンギャラクシーノートでフェイスブック、シンガポールではMRTでパズルゲーム、インドネシアではコンビニに集まりチャットアプリ、ベトナムは600円程度でネット使い放題で、フィリピンは自画撮りでFacebookなど、朝から寝るまでスマホでアプリは日本以上です。

ASEANでは、iPhoneでなくアンドロイドが6割と大部分を占めています。その理由は、8万円と高いiOSスマートフォン、タブレットを買える層が限られているためです。しかし、アンドロイドにもサムスンやOPPO、SONYエクスペディアなど高級スマホも多いため、アプリのターゲットをどの都市のどの層に置くのかは非常に重要です。

ASEAN10ヶ国の人気スマートフォン比較表タイ・ベトナム・ミャンマー・マレーシア・シンガポール・インドネシア

ASEAN10ヶ国の人気スマートフォン比較表。iPhonやサムスンは富裕層向け。現地ブランドも機能と価格で追随する(クリックで拡大)

さて、今回はASEANマーケットにおけるアンドロイドアプリマーケティングで最低抑えておきたい事項を紹介します。

1,タイトル・説明分のSEOは、現地語と英語で。
〜基本は英語でOKです。しかし特定の地域に対するアプリ、つまりタイ語、インドネシア語、ベトナム語、ミャンマー語、カンボジア語、繁体字などがターゲット層によっては必要です。

2,ターゲットは「民族✕収入層」。都市インフラにも注意
〜ASEANは10カ国ありますが、民族は数百もあります。富裕層は華僑に多く、9割程度は華僑以外の現地人。またバンコクやクアラルンプール、シンガポールなどの大都市はWi-fiや3Gインフラが整備されていますが、他のローカル地方ではまだまだ。なんとか軽いWebサイトは見れる程度です。特に人口が多いからとインドネシアを安直に選ぶのではなく、首都ジャカルタや学生の多い主要都市などの地域特性を知った上での戦略が必要です。

ASEAN民族別PRポイント。アセアン市場は国でなく、民族でターゲティング仕様

ASEAN民族別PRポイント。アセアン市場は国でなく、民族でターゲティング仕様(クリックで拡大)


3,PRは、アフィリエイトとブログなどメディアでの紹介も有効

〜ASEANでは、Google Play(Androidマーケット)以外にも、各社がリリースしているアフィリエイトサービスや、現地メディアやブログへの掲出も有効です。

4,ウケるアプリは「シンプルかつ気持ち良い」
〜アプリやターゲットによっても異なりますが、ASEANではゲームや写真系アプリ、チャットやSNSアプリが人気です。現地でも分かりやすい特徴のあるアプリを使い分けており、例えばゲームならCandy crush sagaと他のパズルゲーム、写真アプリならインスタグラムとセルフィー(自画撮り)アプリ、チャットならWeChatとカカオトークなど。いずれも使う理由が明確にあり、異なる習慣のあるASEAN国を通して楽で気持ち良い感覚を持てるアプリが人気です。

Candy Crush Sagaは中毒性を作り出すシステム。ASEANマーケティングの基本となるアプリ。

Candy Crush Sagaは中毒性を作り出すシステム。ASEANマーケティングの基本となるアプリ。

5,ただし、イスラムや民族問題など炎上に注意
〜ASEAN人口6億人の半数はイスラム教徒。また民族問題なども多々あり、現地事情に配慮した表現が必要です。
最近ではウルトラの父が「アラーと同じくらい偉い」と書いた幼児用の本が炎上したり、宗教政治民族の面でチェックが必須です。

6,アプリは無料が基本、しかしクレジットカードがなくても有料版は買う
〜カンボジアではほとんどのiPhoneユーザーが脱獄しているなど、違法に有料のアプリをダウンロードしている人も多いですが、正しいダウンロードでストレスなく気持ちよく使いたいというユーザーみ多いため、中国市場と異なり有料版の販売が十分可能です。しかし、日本同様まず試してみよう、無料はお得という気持ちは強いのでGoogle Playでのスクリーンショットやアプリ内課金など手段を多く持っておきましょう。ちなみに、クレジットカードを持っていない若者でもコンビニなどでGoogle Playカードを購入しています。

インドネシアスマホ画面インドネシア人のスマホ画面。日本では見慣れないアプリが揃う。

7,競合アプリの調査は、世界標準の英語で。
〜ASEANのアプリでは英語表記が普通に使われています。競合アプリを調査するときも日本で走られていないが世界で利用されているアプリ、例えば
Any doやMyTeksi、Linkedinなどを調べて流通しているアプリのマーケティング方法を事前に把握しましょう。

8,Wi-fiに頼るのは危険
〜ASEANは発展途上国です。登録なしで使える無料Wi-fiスポットは日本より多いですが速度は遅いです。Youtube動画は3Gではなく、Wi-fiに繋いでみます。ターゲット層が持っているスマートフォンや住んでいる都市を調査した上でアプリの仕様を決めるようにしましょう。目安になるアプリは世界で大ヒットしたCandy Crush Saga(Soda)です。

以上、ASEAN地域でのアンドロイドアプリのローカライズの基礎をお伝えしました。iOS向けアプリも基本の考え方は一緒です。
日本よりスマートフォンが多く使われているアセアン6億人市場に、貴社のアプリをローカライズし、シェアを広げてみてはいかがでしょうか。
(アジアクリック/高橋学)

女性の地位向上に尽くしたKartini氏とインドネシアの教育

こんにちは。インドネシア特派員のロナルドです。

さて、既に過ぎてしまいましたが、4月21日はここインドネシアでは毎年Kartini Dayを祝います。この日は国中でKartiniさんが男女平等の権利を獲得するために女性の権利拡大に尽力されたことを祝します。

Kartiniさんについて学んだ私のバリに住む友人はこう教えてくれました。

KartiniことRaden Ajeng Kartiniさんはインドネシアにおける女性解放運動の先駆者であり、出生は1879年4月21日、Jepara(Javaの中心)です。ジャワ人の家系に生まれ、父・Raden Mas SosroningratはJeparaの市長でした。そして、母・M.A. Ngasirahは父の第一夫人でした。(この頃は一夫多妻制がインドネシアでは一般的でした。)

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当時のインドネシアでは女性は教育が受けられませんでした。女性は子供を産み、家庭で家事をこなすために存在している、そうみなされていました。Kartiniはこのような固定観念に疑問を持ち、次第にインドネシア人女性が秘めている力を開放させるべきだと考えるようになります。そして、独学で勉強し、女性でも男性と同様に知識と知恵を付け、情熱を持ち、目標や夢を描けることを体現していきます。更に、女性に向けた私設の塾や学校を運営し、女性の教育を進めていきました。しかし、不幸なことに彼女は1904年の9月17日に25歳の若さでこの世を去ります。彼女はBulu Village, Rembangで眠っています。

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彼女の死後、彼女の名前がついたKartini Foundation基金によって女性用の学校がSurabaya, Yogyakarta, Malang, Madiun, Cirebonと、次々と建設されました。

そして、1964年。元大統領・Soekarnoは4月21日をIndonesia National Day (Kartini’s Day)として定め、Kartiniを国のヒロインとして紹介しました。

 

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4月21日。インドネシアではKartiniが描いた理想を反芻し、社会をより豊かにさせていこうと改めて決心を固めるのです。

インドネシア特派員 / ロナルド

インドネシア人、最初の5秒は動画広告を見る!?

こんにちは!インドネシア特派員のロナルドです。

突然ですが、皆さんは日々どの程度インターネットで動画を見ていらっしゃいますか?ここインドネシアでは日々インターネットユーザーの動画視聴時間が長くなっています。というのも、インターネット回線の混雑が少しずつですが改善されている背景があるからです。そして、動画サイトで最も人気なのが、やはりYouTubeです。

ここインドネシアでは1日にYouTubeを利用するのは数百万人にのぼるといわれ、また、視聴だけではなく動画を投稿する人も爆発的に多くなっています。(ちなみに動画投稿にはインドネシアでは殆どの場合スマートフォンが利用されています)

こうした傾向に伴って、インドネシアの広告業もYouTubeなどの動画サイトの利用に移行しています。YouTubeの広告に関しては日本と同様に、人気の動画の最初、途中に挟み込まれ、クリックするとサイトに飛ぶものです。ただ、日本とは異なる点としては、かなりのんびりしているインドネシア人は最初の5秒は広告を見るといわれてるので、最初の5秒でいかにインパクトのある広報が出来るかが重要なのです。

こうした動画と広告を組み合わせたマーケティングは日々インドネシアで勢いが増し、インドネシア人消費者を目的のウェブサイトに訪問させる最も有効な手段として認知されています。

このことから、広告したい商品とマッチングする動画を選ぶことが、消費者に訴えかける有効なステップといえるのです。

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【現場の本音】インドネシア人にとって日系企業で働くことは魅力的なのか? 

スラマットシアン、インドネシアから特派員ロナルドです。

日々経済成長のスピードが体感できるここインドネシアでは、時にビジネスのスピードに人を含む資源が追いつきません。今日、この問題は特に、人材分野において深刻で、優秀な人材獲得競争が過熱しています。

この人材獲得競争には、インドネシア系の企業だけではなく、インドネシアにある外資系企業、特に欧米系の企業も加わっています。欧米系の企業は彼らのこれまでの歴史、ブランド力、世界規模のネットワーク、福利厚生をてことして、洗練された方法で、優秀な人材にアプローチします。

欧米系ではありませんが、日本企業も同様です。インドネシア人にとって、実際日本企業は、

①システム化された働き方
②研修の充実
③ブランド力

が魅力的で、インドネシア人を惹き付けています。
ただ、同時にやはり日本企業は「他と比べて一生懸命働かなければならない」というイメージもあるので、ある程度しっかりと働くことを覚悟したインドネシア人がアプライすることが多いです。

 

とはいえ、実際日系企業で働くインドネシア人に働き方について尋ねてみると、「想像していたものよりも意外に楽で、巷で噂されているほど厳しく働かされるといったことはない」という声を多々聞きます。また、とある日系ベンチャー企業で働くインドネシア人は、「思ったよりも日本人は親しみやすく、何より取引先相手だけではなく従業員に対してとても誠実なので、驚いている」と語っていました。インドネシア人にとって日系企業の大手で働くことはまだまだハードルが高いものの、このような優良なベンチャー企業の評判も少しずつ高まっています。

インドネシア人は元々家族と親しい知人を本当に大切にするという国民性を持っています。なので、この点を十分に配慮されている点をアピールしていくことが、優秀な人材獲得につながるのです。日系企業はこの点を実践してくれているので、もっともっとこの点をアピールするべきだと個人的には思います。

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(ジャカルタ特派員/ロナルド)

ムスリムブロガーはこんな人 〜マレーシア人ブロガーのプロフィール実例

アッサラームアライクン ワルマトゥトヒ ワバロカトトゥ アジアクリックのアハマッド鹿野です。

以前 「PRにブロガーを活用しよう」という記事を書きましたが、今回はマレーシアムスリムブロガーをご紹介します。

ご存知の方も多いでしょうが、マレーシアはイスラム制度が民事裁判所制度と併存しており規律も厳しく取り締まっています。 そんな中、ブロガーという職業が確立されていて企業、商品PRにはなくてはならない存在となっています。

あるムスリム男性既婚者(33歳)も2005年よりブロガーを職業としています。彼のブログは、ライフスタイル、旅行、食事など中心にブログ、各SNSに1日3〜5投稿。1日に1000人以上の訪問者がいます。

その実績をもとに、トップ5ライフスタイルブロガー2015、トップ3ジャパンバジェットトラベルコンテスト、ブログの写真でもコンテストでファイナリストに残ったりしています。 また、ブログの記事が雑誌に掲載されたり、とあるリゾートの公式ブロガーに任命されたりと、現在の日本では未だ確立されていない分野で大活躍中です。

ムスリムブロガーマレーシアインドネシアイスラム教リスト

マレーシアでは、ブロガーを活用したPRが主になりつつあります。イスラム教徒を観光誘致したい自治体、ハラールフードを模索中の企業などにはとてもありがたい媒体になる事でしょう。 何故なら、直接生の声が聞こえるからです。

実際、ある自治体がイスラム教徒が日本観光で困っていることは?という疑問にもスピーディで率直な回答があがってきています。

如何ですか。日本で試行錯誤するより、早く解決できる事間違いなしです。
アジアクリックでは、マレーシアやインドネシア等、ASEANのブロガーネットワークで日本ブランドを応援します。
(ムスリムスタッフ/アハマッド)

【意外】インドネシア華人に人気の和食は…? 現地のトップ3を公開!

スラマットシアン、インドネシアからアジアクリック特派員のロナルドです。

意外かもしれませんが、ここインドネシアで和食は40年以上もの間親しまれています。日本人がインドネシアにやってきた時からインドネシア人の間にも普及し始め、都市部を中心に広がっていきました。

また、第二のブームとして、2000年代初頭に若者世代を中心に起こった日本サブカルチャー・日本ライフスタイルブームです。また、この頃チェーン店の寿司屋がインドネシアにやってきたこともあり、更にブームは加速し、食べ物に関して言えば、寿司の他に、ラーメン、うどんにも人気に火がつき、最近は丼(どんぶりもの)が最も人気です。

とはいえ、牛丼は以前からでもインドネシアで食べることが出来ましたが、今日のような人気の品ではありませんでした。しかし、吉野家の登場により、牛丼がインドネシア人にも身近なものとなったのです。とはいえ、「牛丼」と言っても、吉野家のように、決して「牛丼」だけを扱っているわけではありません。「丼」全般を扱っています。ということで、インドネシア華人に人気の「丼」トップ3の発表です!!

 

3位 カツ丼

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日本人の友人曰く、ジャカルタのカツ丼と日本のカツ丼、味は殆ど同じなようです。それでも、私たちインドネシア華人は何の抵抗もなく美味しく食べています。

 

2位 海鮮丼

日本のものに比べて海鮮そのものの種類は違ったものになっているかもしれませんが、それでも、生の魚を食べるという少しエキサイティングな体験としての魅力もあります。
また、寿司に近いので、寿司が好きだという人に特に好まれています。

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1位 カレー丼

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とにかく日本のカレーは大人気で、インドネシア人の舌に合います。また、カツカレー丼もあるので、3位のカツ丼よりも上回った結果になっています。このように、今少しずつカレーをアレンジして食べることも人気です。

以上のように、実はインドネシアの「牛丼」ブームは、「丼」ブームであり、「丼」は日本の様々な料理に挑戦する機会なのです。
インドネシア人がまだ見ぬ丼があるなら、ビジネスを検討してはいかがでしょうか?
(ジャカルタ特派員/ロナルド)

日系人材会社、インドネシアで奮闘中!

こんにちは。インドネシア特派員のロナルドです。

前回、インドネシア政府は就職よりも起業を奨励しているとご紹介しましたが、インドネシアにおいてHuman Resourceは今最も熱い問題となっています。というのも、インドネシア国内で成長し人材を必要としている業界と、インドネシア人が就労を希望している業界のミスマッチが発生しているからです。実際この問題は年々深刻化し、人が足りない企業側はなんとか人を集めようと福利厚生を整える等して奮闘しています。

だからこそ、人材会社は双方の橋渡しとして大きな役割を果たしています。具体的には、企業側の採用活動、採用後の人材育成教育、更には企業に人を留めるための教育が人材会社によって行われているのです。

実際、ジャカルタには数多くの人材会社が存在し、その形態もインドネシアでの就労をサポートするものから、インドネシア国内にある外資、インドネシア国外にある企業への就労をサポートするものまで、多種多様です。

 

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それでは、皆様も気になっていらっしゃるであろう、日系人材会社の様子についてお伝えします。日系人材会社は2,30年前からここインドネシアで既に積極的に活動し、日系企業とインドネシア人の仲介役としてジャカルタを中心に大きな存在感を示してきました。日系人材会社は日本人と働くために日本のビジネスマナーを教育し、訓練させ、しっかりと就業をサポートするということで大変評判が高いサービスとなっています。

というのも、他社の人材会社との差別化を図るために、日系人材企業はただ能力の高いインドネシア人を探し企業に紹介するだけではなく、インドネシアマーケットの十分なリサーチ、インドネシア人の教育にも力を入れているようです。

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人材会社は今後経済発展を続けるインドネシアにおいて更に存在感を示していくことでしょう。

インドネシア特派員/ロナルド

私がインドネシアを学びの場に選んだ理由

こんにちは! ジャカルタから高野です。

私はいま、国立インドネシア大学で勉強しています。私がなぜインドネシアを選ぶのか、インドネシアという国が日本にとっていかに大切かを、書いてみたいと思います。

私は、イスラーム世界の政治に関心があって大学に入りました。「イスラームと民主主義」というテーマが、大学時代を通して私が興味を持ったテーマです。その観点から、インドネシアはとても興味を惹かれる対象でした。インドネシアは人口にして世界第三位の民主主義国であり、ピープルパワーの影響が大きい、すなわち民意によって変化しやすい国です。問題は多いが、それにチャレンジできる可能性が高い国、と言えます。緩やかなナショナリズムと、地域主義とのバランスが良く、地域ごとの伝統文化を大切にして発展しているこの国は、「多様性の中の統一(Bhinneka Tunggal Ika)」という国是を体現していく道を進んでいると思います。また私は、穏健な国民性のインドネシア人の中に、知性を重んじるイスラーム、というのが国民の精神性にあると考えています。

日本の若者には、日中や日韓、日台のように、日本と「陸のASEAN」(ここでは、タイやベトナム、ミャンマーなど、大陸部のASEAN諸国)との関係に興味を持つ人が多いが、「海のASEAN」(インドネシアやマレーシアなど島嶼部のASEAN)に注目する人はまだまだ少ないように感じます。日本はインドネシアに経済的に大きく依っていますが、その国民のことは特にイメージを持たないのが現実だと思います。インドネシア政府が推してきたのもあって、インドネシアといえば、バリ島と、ボロブドゥールのような仏教文化からのイメージになりがちですが、それはインドネシアのほんの一部に過ぎません。

日本政府が観光ビザを緩和すると、たくさんのタイ人、マレーシア人の旅行者が日本に押し寄せました。今後も日本の観光業はASEANの人々に依存していくでしょう。ASEAN最大人口にして旅行好きなインドネシア人を、日本人はもっと知る必要があると思います。アジアの国々との、経済的関係だけでない繋がりが大変重要な時代です。

また、開発によって世界有数の生物多様性が急速に失われていくインドネシア。日本人には、エビやウナギ、パームオイルへの責任があるのではないでしょうか。

初めてインドネシアを訪れたとき、私は美しい芸術に出会いました。Affandi という巨匠の絵画です。インドネシアの美しい自然と人々とを、情熱的な筆致で描いています。帰国してから、近代インドネシア文学最大の作家、プラムディアの小説にはまりました。こうして私はインドネシアの文化に心を奪われていきました。そして、その魅力を日本人にもっと知ってほしいと感じています。

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インドネシアで今、オンライン広告が熱い!

こんにちは。インドネシア特派員のロナルドです。

突然ですが、ここインドネシアにおいて広告費予算が急激に増加していることに皆様お気づきでしょうか? 大切なことなので二度言いますが、本当に増加しているのです!

というのも、世界的に見てもインドネシア人は特にインターネットが大好きという国民性が基盤。インドネシア人にとって特に、インターネットは毎日の生活において何よりも欠かせない重要なものであり、人々は常にオンラインでなければ落ち着いてさえいられない状況です。

インドネシア人の平均インターネット接触時間はデスクトップ5.5時間、モバイル3.5時間(wearesocial調べ)で、日本の同デスクトップ3.5時間、モバイル1時間に比べても大幅にインターネットの前にいることが分かります。そして、インドネシア人はほとんどの場合携帯電話でインターネットにアクセスしています。しかし、こうした状況にもかかわらず、広告費はテレビ、新聞、雑誌といったマスメディア媒体が占め、インターネットに割り当てられるものは最も低く、限られています。故に、投資や、新規参入においてはインターネット広告が本当にねらい目です。

インドネシアはまだ発展途上国なので、インターネット広告費も先進国に比べたらはるかに安価です。ただ、前述したように、成長分野だけあり、値段は日々高騰しています。同じ予算で多くな効果を出せる今だからこそ、出来るだけ早い参入をおすすめします。
また広告費に関しては、Paid channelとOrganic channelの二種類あります。

Paid channels に関しては、ユーザーがYouTubeやFacebookを通じて日常的に使用するキーワードをもとにユーザーの関心をセグメント化するアルゴリズムによって、ユーザーの関心に沿う広告を出します。

Organic channelに関しては、ランダムにあらゆる層のユーザーに訴えかけることで、新たなユーザーを格闘することを目的としています。

理想は上記2つのマーケティングを組み合わせてユーザーにアプローチしていくことで、この時重要なのは、双方を補完し合い、その中でユーザーの趣向をいかに理解していくかということです。

インドネシアにおけるオンライン広告に乗り遅れないでください!
(ジャカルタ特派員/ロナルド)

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インドネシアの実情:多くの投資家がいる一方で数少ないイノベーター

こんにちは。インドネシア特派員のロナルドです。

さて、ここインドネシアにいると日々進む経済成長を肌で感じることができます。インドネシアだけではなく、近年、東南アジアは経済成長が急速に進み、それ故にビジネスチャンスが多く存在する場所として世界的にも認知されていることと思います。そんな東南アジアへの投資、特に技術分野での投資をのぞむ声がアジアの外から聞こえてきます。実際、東南アジアの至る所で多くの投資家、インキュベーター、ベンチャー起業家と出会うことが出来ます。

一見するといいことに思えますが、ここインドネシアでは少し問題があります。

というのも、これらのビジネスチャンスは若者のみに限定されているものが多いのです。実際、政府もインドネシア人の若者には「勤め人」になるより、起業家になることを奨励しています。これには、これまで経験してきた高い失業率故に限られている就職先の窓口を政府が懸念している背景があり、加えて、外部から更に投資家を呼び込もうとする意識があります。

 

つまり、政府は積極的に海外とインドネシアを投資家、インキュベーター、起業家を媒介としてビジネスによって繋げようとしています。つまり、多くのビジネスチャンスが眠っているのです。

 

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そして、ベンチャー企業の傾向としては、そのほとんどが技術分野に依るもので、たとえばモバイルアプリ開発、ディバイス生産です。これらの産業はインドネシア人の人口、そしてデジタルディバイスを使用してインターネットを楽しむ国民性を考えると、ますます発展していくことがうかがえます。

 

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ただ、それに対して投資先の方が追いついていない状態です。というのも、インドネシア人の若者にとって起業は勇気のいる決断であり、たとえ起業をしたいと思っても、どのようにすればいいか、情報が非常に限られているのです。

 

ただ、この点に関しても、インドネシア人の起業家育成講座開設、インドネシア人のビジネスネットワーク形成イベント主催など、出来ることは沢山あるのです。

インドネシア特派員/ロナルド