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【韓国】人気KBS放送番組から学ぶ、イスラム教徒消費者の食品選び

アニョハセヨ。アジアクリックの堀田です。

現在の東南アジアではインドネシアやマレーシアのように、イスラム教徒が8割を占める国が存在します。他の宗教の人口と比べてもイスラム教徒は人口が非常に多いことから、今後期待できるビジネス層として日本でも話題となっています。そのため、イスラム教徒が訪日して飲食や購入をするうえで、『ハラール』は無視できません。

そこで今回は、韓国の多国籍理解のテレビ番組「となりのチャルス」で説明された、イスラム教徒の消費者のリアルな声をご紹介致します!

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インドネシア人プリブミは、なぜ訪日せず欧米に海外旅行をするのか?

セラマッパギ! ジャカルタから特派員ルキです。

最近アジアからの訪日が賑わっていますね。

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【イスラム対応機体験レポート】サウジアラビア航空メッカ便に学ぶイスラム対応サービス

スラマットシアン、ジャカルタからアジアクリック特派員ルキです。

先日、JALがハラール機内食を導入したという報道が、インドネシアでも話題になりました。丁度、今年の7月初旬にはイスラム教徒にとって最も大切な行事である断食明けの大祭が行われたばかりで、そのころ、私は休暇を利用してインドネシアからサウジアラビアのメッカ行便に搭乗する機会がありました。そのときのイスラム教徒へのサービスをご紹介します。

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インドネシアとマレーシアのイスラム人観光客の違いとは!

世界最大のイスラム教徒を抱えるインドネシア。
そして最も厳しいイスラム法(シャリア法)を守り、イスラム世界のハブとして

年間2,500万人もの観光客を迎え躍進するマレーシア。

それぞれ日本旅行でも年々増々訪日をしてきていますが、

両者に共通するのはイスラム教徒だと言うこと。

しかし両者にはとても大きな違いがあります。

それはイスラム教に対する取り組方の程度の違いです。 


そもそもイスラム教の聖典であるコーランには、自宅から約40キロ以上離れた旅行を行う際には

日常生活で行うお祈りや食事等の制限を緩和しても良い、と言うことが書かれています。 

具体的にはお祈りの数を減らす、座ったままでのお祈りの方法、やむを得ないときの

ハラーム(ハラールでは無い)食物を食すこと、などです。 

しかしながらこれはインドネシアのイスラム教徒であろうと、マレーシアのイスラム教徒であろうと

家庭によってイスラム教遵守の厳しさが異なるのは言うまでもありません。 

では、インドネシアとマレーシアのどこに違いがあるのでしょうか?

それは日常的にアルコールを取る取らない、とんこつラーメンを食べる食べない、

お祈りを決められた数するしない、頭に女性が被るヒジャブを被る被らない、など

インドネシア社会とマレーシア社会の風習が違っているのです。

例えば実際にクアラルンプールに行けば女性はほとんど99%ヒジャブをかぶっています。

一方、インドネシアのジャカルタに行ってみると半分に満たない人しかヒジャブをかぶっていません。 

しかしこれがイスラム教に対する忠誠心の差かと言えばそうではありません。 

イスラム教徒に言わせればもちろん外見も含めて間の教えに従うのが良いが、

しかし心でアッラーを信じることが最も大切であると話します。 

ですので日本のインドネシアのイスラム教徒の方がマレーシアのイスラム教観光客よりも緩い

という考え方は正しくなく、実際は私たちは迎える側として彼らのイスラム教の津々と慣習を学び、

それらを尊重することが日本のおもてなしとなるのです。 

具体的にはお祈りの場を提供したり、豚が使われている食品や商品であればノンハラルと

表示をしたり、豚が使われていない食べ物であればポークフリー(豚肉を使っていない)と

表示をしたりすることがイスラム教徒観光客にはとてもうれしいことなのです。 

これらの表示はホームページであろうと看板であろうと今すぐお金をほとんどかけずできることです。

さぁ、世界の4分の1以上を占める最大の宗教、イスラム教徒にも日本の素晴らしさを

知ってもらう準備をしてまいりましょう。


(アジアクリック/高橋学)

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【貴社食品名は?】日本でのハラム(イスラム禁忌)リストを公開します。

こんにちは。インドネシア特派員の高野です。

さて、インドネシア人の方への日本行きビザも緩和されている中で、日本での食生活において、どのようにハラム(haram、イスラム法で食べたり肌につけたりしてはいけないもの。ノン・ハラル)を見分けるか。インドネシア現地のムスリムの方々に訊きました。

私の周りには留学や旅行で日本を訪れる友人が多くいます。インドネシア人のおよそ8割近くはムスリム。訪日に際して、食品がハラール(イスラム法で食べたり肌に付けられるもの。ハラムの逆)であるかというのは重要なポイントになります。ハラール/ハラムの概念がまだ一般的に認知されていない日本では、いわゆる「ハラール認証」を探してもなかなか見つかりません。

日本語を学ぶ留学生は、食品に記載されている原材料や成分を読むことができますし、製造者に日本語で尋ねることができます。しかし一般の旅行者はそうはいきません。インドネシア人にとって驚くことに、日本は英語があまりに通じません。アルコールをもとにしているみりんなど、日本に特有な食品もあります(アルコールを使用していないものもあります)。

そこで便利なのが、ハラムの食品を列挙したウェブサイト。ハラムなものを個別の商品ごとに列記してあるので、食の安心をより簡単に知ることができます。食品の種類でハラムだと思っていたものが、個別の商品の中にハラールなものがあるとわかれば、旅先での食の楽しみが広がることでしょう。前述のみりんは世界遺産に登録された和食に使用されますが、ハラールなものを使えば安心して食べることができますね。

下記にインドネシア人ムスリムが参考にしているサイトを一部紹介します。
これらからハラール/ハラムをインドネシアのムスリムは見分けているのです。

■List of Halal Food in Japan(英語)

http://www.pmij.us/halal-haram/list-of-halal-food-in-japan.html

日本ブランド製品のハラムリスト
↑日本ブランドのハラール(イスラム教徒が口にできる)食品・ブランドリスト(PMIJのウェブページより一部抜粋)
サイトには数十の日本企業名と製品名が具体的にハラール/ハラムに記されている。

■Makanan Halal-Haram(インドネシア語)

http://ppijepang.org/index.php?option=com_content&view=article&id=154:makanan-halal-haram-&catid=51:kehidupan-di-jepang&Itemid=99&lang=en

Scree日本のハラムブランドリストn Shot 2015-05-10 at 23.02.15
↑日本のハラム(イスラム教徒が口にできない)食品リスト。在日インドネシア留学生協会(PPI)より抜粋。

日本の商品別ハラルリスト
↑日本の商品別ハラール(イスラム教徒が口にできる)食品・ブランドリスト(ウェブページより一部抜粋)
サイトには数十の日本企業名と製品名が具体的にハラールとして記されている。

マレーシア、インドネシアからのインバウンドを増やすため、日本でもハラールビジネスが盛り上がりをみせはじめました。ハラールの認識が広がり、ムスリムフレンドリーな日本になるために良いことだとは思うのですが、「ハラール認証」制度をめぐり一部のビジネスライクな活況には私はやや懐疑的です。
イスラームは近代国家の枠組みとは関係のないものなのに、マレーシアが国家戦略的に始めたハラール認証制度。その後各国に広がりました。

日本では、ムスリムフレンドリーであることはすなわち認証を取得することというような図式があるように思います。しかし、より大切なのは、巨額な設備投資と認証マークを得ることよりも、まずムスリムにくわしく説明することではないでしょうか。

信仰は個人のもの。醤油を使っているようだから食べない、というお客さんに、この醤油はアルコール分がゼロに近いものです、との説明があれば、安心して食べてくれるかもしれない。提供する側がしっかり説明し、その上でムスリムの消費者が選択する。上記のウェブサイトではそれが行われているわけですが、製造者から発信されていればこのようなサイトを参照する手間もかかりません。

イスラム教徒にとって非イスラム国での食は最大の課題で、シーフードとインド・パキスタン等料理ばかりが安心して食べれるというのは寂しいことです。現在のように、ムスリムの観光客の方々がわざわざ母国からカップ麺を持ち込まなくても、和食を安心して楽しんでもらえるムスリムフレンドリーな日本にしていきたいものですね。(インドネシア特派員/高野)

アジア・イスラム市場への進出とPR戦略に有効な統括国はズバリ

こんにちは、アジアクリック シンガポールスタッフのHinaです。
今日は日本企業の皆様にも馴染みの深いブランドのイスラム世界に対しての成功事例を4回に分けてシェアしてきましたが今回は最終回です。

2030 年には世界人口の26% に達すると推計されるイスラム人口。ムスリム人口の国別上位 10 位のうち、4 位までがアジアで1位はインドネシア。またマレーシアはイスラム世界のハラル(イスラム合法)ハブになっており、人口3000万人に対しマレーシアを訪れる外国人観光客が2500万人と日本の2.5倍。私たち日本人の日常には遠く思われるイスラム教徒だが、シンガポールを中心とするASEANでは日常であり、日系各社もイスラム市場の取り組みをASEANマーケットからはじめている。今回はその成功事例ならびに、どこから手を付けるべきか、以下に実例を紹介します!

今まで、3回に渡りイスラム市場へのPR成功事例をお伝えしてきた。
日本企業は縮小する日本市場のパイを奪い合うのではなく、成長する海外市場への積
極的な展開を志向しなければならない。中でも東南アジアは、地理的にも近く、多く
の企業が足がかりを築いている。東南アジア市場は、日本企業がグローバルの新興市
場で成功できるかを占い「試金石」とも言える。

しかしながら、実際に東南アジア市場に進出するには、日本からの調査や足がかりを
さがすのではなく、アジア市場内のハブとなるために条件の良い国を選び出し、資金
や時間、労力の無駄を無くす事が東南アジア市場への進出を大きく左右する。そう
いった面でほとんど多くの海外市場へ積極的に展開している企業がシンガポールに拠
点を置き、インドネシアやマレーシアなどの東南アジア市場を統括しているのが最も
多いパターンであり弊社への問い合わせも増えつつある。

シンガポールには中華系以外に、マレー系、インド系を中心に、中東やインドネシア、マレーシアなどイスラム国からの多くの民族が共生するた
め、ムスリムを含めた様々な民族に向けてテストマーケティングすることが出来、さらに、商品サービスを試し売りが出来るショーウイ
ンドー効果も持つ。すなわちシンガポール国内でのテストPRを行い、異なる人種
からの十分な調査結果をもとにアジア展開を安全に、かつ、円滑に構築されるのは当
然である。この地で経験を積めば、他のアジア・イスラム市場へ切り込むためのノウハウを身につけることが出来る。例えば、タイで行う広告宣伝はラオス、カンボジア、ミャンマーにも波及効果がある。これはラオスなどでタイのテレビ番組が放送されており、タイ語もある程度理解した製品への信頼もあることからタイ経由の輸入品が数多く店頭に並ぶ。このような情報は日本に本拠地を置いていては決して得られない情報であり、空港ハブが整うシンガポールに統括を置くからこそ外観的にアセアン市場を見渡し情報を得ることが出来るのである。

コンビニに何でも揃うように、シンガポールビジネスの何でも揃う便利なワンステッ
プサービスの利用価値

また、既に周知されているが、シンガポールの法人税率は最高17%、交通や物流イ
ンフラ、金融市場も整う。一人当たりのGDP(国内総生産)は先進国並み。暮らし
は豊かで治安も良い。世界銀行グループが実施するビジネス環境の国別ランキングで
は毎年のように1位の座を占める。当社でも複数国での会社設立をお手伝いしているが、結局ASEANのハブとしてのシンガポールに落ち着く。実際、多くの日系企業もシンガポールに本社機能を設置し、インドネシアやカンボジアなどASEAN諸国でビジネスを行っている。東南アジアでシンガポール以上のビジネス条件が揃う国は当面他にはなく、イスラム世界を見越すのであれば尚更シンガポール本社の実益を享受しつつ、イスラム教国として世界最大の隣国インドネシア、ハラルハブを持つマレーシアを攻めるのが転ばぬ先の杖である。

ポカリスエットとデング熱、イスラム断食期の深い関係、大塚製薬の意外なPR戦略とは

こんにちは、アジアクリックシンガポールスタッフのHinaです。
今日は日本企業の皆様にも馴染みの深いブランドのイスラム世界に対しての成功事例を4回に分けてシェアします。

2030 年には世界人口の26% に達すると推計されるイスラム人口。ムスリム人口の国別上位 10 位のうち、4 位までがアジアで1位はインドネシア。またマレーシアはイスラム世界のハラル(イスラム合法)ハブになっており、人口3000万人に対しマレーシアを訪れる外国人観光客が2500万人と日本の2.5倍。私たち日本人の日常には遠く思われるイスラム教徒だが、シンガポールを中心とするASEANでは日常であり、日系各社もイスラム市場の取り組みをASEANマーケットからはじめている。今回はその成功事例ならびに、どこから手を付けるべきか、以下に実例を紹介します!

大塚製薬(インドネシア)が89年に発売された主力商品「ポカリスエット」は2000年前後まで販売状況が芳しくなかった。
日本で販売されているイメージPRの「のどの渇きを癒すスポーツ飲料」は熱帯のインドネシアでは通用しなったが、現在の販売数は年間4億円を超え、インドネシア国民にはなくてはならない飲料として浸透している。

この成功を導いたキーポイントは「デング熱」と「ラマダン(イスラム断食期)」といった現地特有の風土や文化に根差した明確なニーズを踏まえた事である。

同国には、蚊が媒介して時に40度以上の高熱が出る「デング熱」がたびたび流行する。このデング熱にかかった際の水分補給としてポカリスエットを使った顧客をヒントに、大塚製薬は病院を廻り、ポカリスエットの特徴と効果を地道に説明した。病院が勧める飲料として定着したのはそのためだ。

また、イスラム教徒が80%に上るインドネシアでの「ラマダン(断食月)」の間に人々が水やシロップ入りの飲み物を口にしていた事を注目、脱水時の水分、栄養補給に効果があるとメッセージを打ち出すPRをする事でラマダンの飲料として現地で受け入れられていった。

なお、コンビニに行くと、大塚製薬の大豆バー「SOYJOY」もポカリスエットの横に置かれている。大塚製薬はポカリスエットの展開で構築した流通網を使い、新たに「SOYJOY」の拡大に成功しつつある。

このように大塚製薬は、「デング熱」や「ラマダン」といった現地特有の風土や文化習慣に根差したニーズを踏まえたマーケティングで現地での信頼を獲得している。現地の文化的背景、感覚、ライフスタイルを徹底的に研究し、現地で求められているニーズを理解し、現地に特化したマーケティングを展開する事で成功している。