サワディーカップ。バンコクから髙橋学です。この週末はタイランドゲームショウ2025に行ってきました。タイのゲーム市場は東南アジア地域において重要な成長市場として注目されており、2025年10月16~19日に開催されたgamescom asia x タイランドゲームショウ2025は、この成長を象徴する大規模イベントとなりました。本レポートでは、同イベントの概要、タイゲーム市場の最新データと将来予測、展示された主要ブランドとゲーム、B2B活動の詳細、日本企業への専門家アドバイス、および会場からの生の声をご報告します。
結論(この記事のまとめ)
タイゲームショウ2025は20万人以上の来場者を集め、年6.8%で成長するタイのゲームシーンを象徴する年に一度のイベントとなりました。
日本勢は物語性とキャラクターIPの強さで依然高い評価を得ていますが、会場ではアイデアも予算も実行力もある中韓勢に追いつかれていることを実感しました。当イベントではBtoBイベントにも力が入れられ、日本勢が生き残るには、支持されている「日本らしさ」を再確認し、シリーズとファンの歴史に基づいた「対話」をプロモーションに組み込むことでファン離れを防ぎ、新しいファンを育てていく必要があります。
最終日のタイゲーム賞では『Clair Obscur: Expedition 33』がGOTYなど主要3部門を同時受賞。
gamescom asia x タイランドゲームショウ2025(以下タイランドゲームショウ)は、ドイツで開催される世界最大級のゲームイベント「gamescom」のアジア版と、東南アジア最大のゲームイベント「タイランドゲームショウ」が初めて統合開催された歴史的なイベントとなりました。
来場者は206,159人と主催者が発表、前年(2024年)の186,876人を上回る、過去最高の来場者数となりました。そのうちB2B来場者は5,000人以上、B2C来場者は185,000人以上とのこと。イベントはBtoB日程(10月16~17日)とB2C日程(10月17~19日)に分かれ、業界関係者と一般ゲーマーの両方に対応する形式となり、会場もバンコク都心のクイーンシリキット国際会議場(QSNCC)で、展示面積は前年比約40%増の30,000平方メートルに拡大されました。
イベントのテーマは「World of Gaming」で、タイの副首相兼財務大臣が開会式で登壇し、ゲーム産業がソフトパワーの強化を推進するタイの「New S-Curve」産業の一つとして、タイ国家経済の重要な柱になることが強調されました。
さて、タイのゲーム市場についておさらいいたしましょう。
タイゲーム市場規模は、2025年は3,707億円規模で、2030年には約5,161億円に成長(2025年1月独Statista調べ )。年平均成長率は約6.8%で、これから5年間で約1.4倍に拡大する見込みです。
市場の特徴は、モバイルゲームが6割以上を占め、ユーザー数は2,347万人(人口の約36%)で安定推移する一方、既存ユーザーの課金額増加が成長の主要因となっている点です。タイのゲーマーの平均支出額は年数万円程度と東南アジア最高水準であり、課金意欲の高さが目立ちます。
日タイを比較すると、日本のゲーム市場は2025年時点で約2兆円規模とされており、タイ(約3,707億円)の約5倍の市場規模を持っています。ただし成長率ではタイが優位で、タイの年平均成長率6.8%に対し、日本は成熟市場として2~3%程度の緩やかな成長にとどまっています。
プラットフォーム構成も異なり、日本は家庭用コンソール・モバイル・PCがバランス良く発展している一方、タイはモバイルゲームが約6割を占めているものの、日本同様に熱心なPCゲーマーコミュニティが存在し、Steamはその中心的なプラットフォームです。
市場構造の課題として、タイゲーム市場の97.8%は海外ゲームの配信・輸入・ライセンス管理ビジネスが占めており、タイ国内のゲーム開発企業の市場シェアはわずか2%に留まっています。これはタイは後発であることに起因する海外ゲーム企業との競争激化、人材不足、資金調達の困難さなどが原因とされていますが、後述するように頑張っているタイのゲームスタジオもありますので、今後日本企業との協業やM&Aにも注目したいところです。
展示されたゲームとブランド
タイランドゲームショウ2025には、世界中から190以上の出展者が参加し、3つのホールにわたって展示が行われました。
エンターテインメントエリアには、バンダイナムコエンターテインメント、カプコン、コナミ、任天堂、Xboxゲームパス、HoYoverse、Ubisoft、Daedalic Entertainment、Mytona、Razer Game Services、Staika、VNG Games & NCV Games、Thermite Gamesなどの主要国際ブランドが出展しました。
ハードウェア関連では、AMD、Intel、Nubwo x EGA、Predator、SIGNO、SteelSeriesが最新のゲーミングギアを展示し、限定商品の販売やイベント限定プロモーションを実施しました。
ソフトもハードも、どのブースも限定品やスペシャル値引きが目立った印象です。
日本からは複数の大手ゲーム企業が出展し、中韓勢に負けず大きな存在感を放っていました。
任天堂は、最新タイトル『ポケットモンスターZA』の試遊コーナーを設置し、Nintendo Switch 2本体とソフトの販売も行いました。
ソニー・インタラクティブエンタテインメントのブースでは、Ghost of YoteiやCode Vein2など各メーカーのPlayStation 5タイトルの試遊ができました。
カプコンは歴代最大規模のブースで、『バイオハザード レクイエム』『モンスターハンター ストーリーズ3』『鬼武者リメイク』『プラグマタ』などが試遊できました。
これら数あるゲームの中でも、特に『鬼武者』と『プラグマタ』は行列が長かったです。
また、JETROも日本ゲームブースを出展しました。国を挙げてのゲーム産業推進は韓国や中国が先行していますが、海外でも日本政府のさらなる後押しを期待したいところです。
中国からはHoYoverse(『原神』『崩壊:スターレイル』の開発元)が大きな注目を集めました。中国のモバイルゲーム企業はタイ市場において強力な存在感を放っており、特に、チームで戦う「MOBA(モバ)」というゲームの分野では、「モバイルレジェンド」がタイでは常に上位に位置しています。
会場には韓国パビリオンも出展し、ソフト/サービスの輸出を意識したB2B商談が行われていました。
Garena(シンガポール拠点)は、タイ市場において圧倒的なユーザー数を誇る『RoV (Arena of Valor)』と『Free Fire』を展開しています。RoVはタイのeスポーツシーンで最も人気のあるタイトルの一つであり、Free Fireも若年層を中心に広くプレイされています。これらのタイトルは、タイゲーム市場のエコシステムにおいて極めて重要な地位を占めています。
マレーシアブースは十分には見られませんでしたが、マレーシア国内のゲーム企業を取りまとめて出展していました。
これら各国のゲームが入り乱れる会場では、タイ語で「これは中国のゲーム?日本のゲーム?」とタイ人にも見分けがつかなくなっているという声を数回耳にしたことに驚きました。
我らが日本ブランドは、目新しさは多くないものの、堅実なゲーム設計と強力なキャラクターIPで差別化しており、特に物語性や日本らしい「かわいさ」、シリーズの伝統と歴史に根差した萌えや胸熱展開が高く評価されています。
一方、中国企業はモバイルゲームとeスポーツ分野で強みを持ち、基本無料モデルとソーシャル機能を重視した設計、内外面ともに魅力的なキャラクターのグッズとの横展開で市場シェアを拡大しています。 代表的な例として、昨今話題の「無限大ANANTA」は、各名作ゲームの良い要素をパクったと言われる内容で大人気となっているのが記憶に新しいところです。
また、会場内東側には「タイパビリオン」と「インディーゲームエリア」が設置され、タイ国内の開発者による20タイトル以上のゲームが展示されました。Urnique Studio、FairPlay Studios、GambitGhost Studio、Barking Kitten、Jumbo Jumpsなどのタイスタジオが参加し、10月17日のインディーゲーム講演に登壇。約80タイトルのインディーゲームが展示され、世界中のインディー開発者と出版社が参加しました。私個人としても『The Shadow of AYUTTHAYA』など、世界遺産アユタヤ遺跡の舞台と雰囲気を活かしたタイらしいゲームに、タイのゲーム業界の成長を強く感じました。
タイランドゲームショウ2025のBtoBカンファレンスでは、20カ国以上から70名以上のスピーカーが登壇し、2つの主要ステージで講演が行われました。
基調講演として、近未来宇宙船探索ゲーム『デッドスペース』の生みの親であり、『コール オブ デューティ』スタジオが登壇し、「ひらめくための10個の方法」をテーマにゲーム制作の創造方法について講演し、ゲーム業界が「壊れ、打ちのめされ、傷ついている」状態にあるとし、業界を立て直すための3つの提案として、第一にAIの積極的活用、第二にHRへの投資、第三にE3(世界最大級の米ゲーム見本市)の復活を、タイのゲーム業界関係者に呼びかけました。この提案に対して同イベントでゲーム業界の発展やイノベーションに長年大きく貢献した業界人に贈られる「ライフタイム・アチーブメント賞」が贈られました。
その他の主要スピーカーにはMarvel Games(代表作マーベル・ライバルズ)、Ubisoft(FPS定番のRainbow Six: SiegeやFar Cry 5)、Pocketpair(パルワールド)、Bethesda(スカイリム)など、ゲーマーにもなじみのあるの作品の錚々たるスタジオが揃いました。
カンファレンスは2つのメインステージに分かれ、開発制作ステージはゲーム開発と制作に関する技術的トピックを扱い、広報・ビジネス戦略ステージはゲームのマネタイズ、クロスプラットフォーム開発、アジア市場向けの言語・文化へのローカライズ、AIを活用したコンテンツ制作などのビジネス戦略を議論。
さらに、プレゼンステージがBtoBエリアに設置され、スポンサーや出展者による商業的・技術的プレゼンが行われました。出展企業は最新技術、ゲームエンジン、開発ツール、広報宣伝サービス、マーケティングソリューションなどを紹介し、BtoB参加者は自由に聴講できました。タイのゲーム業界においても、国境を超えたB2Bイベントを通じて、最新トレンドや商業ソリューションを学ぶ機会が広がっていると感じます。
BtoBビジネスエリアには、18カ国・地域の国別パビリオンとブースが並び、タイからはデジタル経済振興庁パビリオンとタイランド・パビリオンを含む30社超のタイゲーム企業が出展しました。投資家交流会・VIP懇親会では、ゲームのパブリッシャーと投資家の直接対話が行われました。
インディーゲーム事業提案コンペティションは、アゴラ・ゲーミング・パートナーズ(ゲーム領域のベンチャー支援ファーム)主催で開催、優勝者に賞金が授与されるなど資金調達や事業提案の機会を提供。また、タイの学生による20作品も展示されるなど、タイには多くの支援制度とビジネスチャンスがあることが強く印象づけられました。
このように、BtoBエリアはアジア最大級のゲーム業界交流会として機能し、出版社、開発者、投資家、サービスプロバイダーが一堂に会する場となりました。タイ政府デジタル経済振興庁(depa)も、今後ますます力を入れると表明しています。
また来場者には、イベント公式のgamescom biz アプリが、当イベント公式のBtoBネットワーキングプラットフォームとして提供されました。このアプリは、登録されたビジネス来場者と出展者に対して無料で提供され、ウェブ版とモバイルアプリ版の両方で利用可能。タイのイベントではこの種のBtoBアプリが一般的で、主催者は成果の可視化とネットワーク拡大ができ、参加者にとってはデジタル名刺として機能し、アクティビティ予約や会場地図、連絡先交換などの利便性が高まります。
日本の強みを活かすべき領域
先に少し触れましたが、タイにおける日本ゲームの強みは、高品質なストーリーテリング、キャラクターIPの強さ、かわいい・未来感やノスタルジー感のあるアートディレクションにあります。最近では『SILENT HILL f』や『NINJA GAIDEN』『龍が如く』シリーズなどがタイのゲーマーに好評です。タイのゲーマーは若年層のFPSにとどまらず、30~40代にもJRPG、マリオやソニックなどに代表されるアクション・レースゲーム、そしてキャラクターコレクション要素を持つ『ポケモン』や『Fate』『ウマ娘』などに高い関心を示しています。日本企業は、感情に訴えるストーリーとエモいビジュアル演出の両輪の「日本らしさ」メッセージを強化するとタイ人消費者の心に響きやすいでしょう。
タイの射幸性文化とゲーム消費行動
タイ市場の特徴として、文化的背景に根ざした射幸性への親和性があります。タイ政府公認宝くじは国民の間で極めて人気が高く、研究論文によればタイ人口の約7割が何らかの形で宝くじ的活動に参加経験があるとされています。宝くじは寺院での祈願や縁起の良い数字選びなど、文化的・精神的慣習と日常的に結びつき、仏教文化における「バラミー(功徳)」や「チョークディー(幸運)」の概念が深く根付いています。幸運を呼ぶお守りや僧侶の祝福、数字の縁起担ぎが日常生活に組み込まれており、このような特別な数字を見つけると幸運を期待し、その週の宝くじを買うことも比較的一般的です。
よって、ゲームにおける射幸性要素への親和性として、ランダム報酬システム(ガチャ、ルートボックス)に対する抵抗感が比較的低く、「運試し」としてのゲーム内課金が文化的に受け入れられやすい土壌があります。同様な意味で、限定キャラクターやレアアイテムの獲得は、属しているクラスタでのステータス(自慢)となる傾向もあります。
さらに、キャラクター収集やアイテムコンプリートへの強い欲求があり、SNSでの成果共有が消費行動を促進しています。昨今では中国発LABUBU(ラブブ)や、タイから日本にブームが逆輸入されたモンチッチなども人気で、日常の学校や職場などのコミュニティ内での優越感・承認欲求が購買動機となり、課金を促進する構造が見られます。
日本企業にとっても、これら習慣・文化的背景を理解したうえでのガチャシステム設計は重要です。ただし、昨今、ゲーマーの中で特に大量生産ガチャJRPGゲーに対しての批判の主要要因となっていることが記憶に新しいように、過度な射幸性煽りではなく、文化的に受容される色合いの「運試し」の演出、透明性のある確率表示と適切な天井システムの実装という消費者目線でのコンプライアンス遵守、適度なコレクション達成感とコミュニティ共有機能の充実、といった倫理的配慮と責任あるゲーム設計のバランスが求められています。
つまり、ガチャとキャラクターコレクション要素はタイ市場でも受容性が高い一方で、課金ありきではなく、キャラクターへの愛情や独自の世界観を大切にする制作とPRが、IP寿命を延ばし、MD(マーチャンダイジング)による効果的なマネタイズにもつながると考えます。
会場では多くの来場者が、好きなゲームや、興味を持ったゲームに熱中していました。様々に提供されるキャラクター限定品や体験型のプレゼントキャンペーンも楽しめたようです。
各ゲームにはシリーズがあり、消費者にもそれぞれのゲームに親しんできた歴史とたくさんの知識、感情、思い出があります。
大前提として、ゲームのプロモーションは、その作品と消費者との「対話の歴史」を理解していなければ、心に残る打ち出しはできません。
過去を知らないままプロモーションを設計することは、むしろ炎上のリスクさえあります。
私どもアジアクリックの各メンバーもすべての作品を遊び尽くしているわけでも、すべてに同じ熱量の愛があるわけでもありませんが、20年にわたるゲームへの情熱と、AAAゲームからインディーゲームを含めた現地でのマーケティング経験を積み重ねてきました。
タイをはじめ東南アジアでのゲームの現地プロモーションは、私たちアジアクリックにお任せください。
アジアクリック 高橋学
追記:
本日2025年10月19日、アジア最大級のゲームイベント「Thailand Game Show 2025(タイランドゲームショウ)」のメインステージにて、今年の優れたゲームやデバイスを表彰する「Thailand Game Awards 2025」の結果が発表されました。
今年の「Game of The Year」の栄冠は、Sandfall Interactiveが開発を手がける期待のRPG『Clair Obscur: Expedition 33』に輝きました。
同作は「Best PC / Console Game」「Best RPG Game」も同時受賞し、見事3冠を達成しています。 流石です。タイ人にも人気でしたので納得です。
以下に、発表された主な受賞結果を速報としてまとめました。
▼ ゲーム部門
【ゲーム・オブ・ザ・イヤー(年間最優秀ゲーム賞)】 Clair Obscur: Expedition 33
【ベスト PC・コンソールゲーム賞】 Clair Obscur: Expedition 33
【ベストRPG賞】 Clair Obscur: Expedition 33
【ベストモバイルゲーム賞】 ウマ娘 プリティーダービー
【ベストインディーゲーム賞】 エンダーマグノリア: ブルームインザミスト
【ベスト格闘ゲーム賞】 餓狼伝説 City of the Wolves
▼ ゲーミングギア部門
【ベストゲーミングマウス賞】 Razer DeathAdder V4 Pro
【ベストゲーミングヘッドセット賞】 SteelSeries Arctis Nova 3X
【ベスト携帯ゲーム機賞】 Nintendo Switch 2(任天堂スイッチ2)
【ベストゲーミングスマートフォン賞】 ROG Phone 9 Pro Edition
【ベストゲーミングノートPC賞】 Lenovo Legion 9i
【ベストノートPC向けCPU賞】 Intel Core Ultra 9 285HX
【ベストゲーミングCPU賞】 AMD Ryzen 7 9800X3D
【ベストゲーミングモニター賞】 ASUS ROG Swift OLED PG27AQDP
出典: https://gamingonphone.com/news/gamescom-asia-x-thailand-game-show-2025-day-1-highlights-fireside-chats-indie-showcases-and-industry-insights/
今年の「Thailand Game Awards」の受賞ラインナップからは、いくつかの興味深い傾向が見て取れます。
1. 期待の新作RPG『Clair Obscur: Expedition 33』の圧勝
今年の授賞式で最も注目すべきは、期待のJRPG風新作『Clair Obscur: Expedition 33』が年間最優秀ゲーム賞を含む主要3部門を制覇したことです。これは、タイおよびアジア市場のゲーマーが、大作シリーズだけでなく、親しみやすくもパリシステムなど革新性や、フランスの芸術性の高いタイトルを高く評価しました。当スタジオは驚くほど少人数でしたし、私もプレイしましたが主要3部門を制覇は本当に納得の結果です。
2. 日本産ゲームコンテンツの根強い人気
ゲーム部門では、『ウマ娘 プリティーダービー』『エンダーマグノリア』『餓狼伝説』と、受賞6部門のうち半数を日本のゲームが占めました。モバイル、インディー、格闘ゲームという異なるジャンルでそれぞれ高い評価を得ており、タイのゲーム市場における日本産コンテンツのブランド力と根強い人気を改めて証明する結果となりました。嬉しいですね。それぞれ横展開やシリーズ展開を行っているので今後にも期待。
3. 「次世代」と「ハイエンド」がキーワードのゲーミングギア
ゲーミングギア部門では順当に「Nintendo Switch 2」が賞を獲得。また、CPUやモニターでは各社のハイエンドモデルが選ばれており、最高のゲーム体験のためには高性能なデバイスへの投資を惜しまない、コアゲーマー層のハイエンド志向が反映されていると言えるでしょう。タイは日本ほどPCパーツは揃っていませんが熱量は同じものを感じます。 ライバル機のXbox ROG Alleyも試遊と展示を頑張っていましたが、GamePassのやらかしも影響したのか今ひとつパッとしていませんでした。今後、最強のハンドヘルドゲーム機であるSteam Deckとの差別化に期待というところでしょうか。
以上、ご参考になれば幸いです。 日本のゲーム業界頑張って参りましょう!
Fi Asia & Vitafoods(2025年09/17〜19、バンコク・QSNCC国際会議場)は、主催の事前案内ベースで出展750社超・来場23,000人超・来訪70カ国超の規模で、今年は体験型の展示が増え、歩いて回っても楽しい構成でした。
日系では、麺・ベーカリー・ビール向けのアルギン酸提案がとくに目立ちました。タイは日本食のすそ野がどんどん広がる一方で、運営はタイ資本の店も多く、味や食感が「惜しい…!」に落ち着く場面もまだある。そこで“ふわっと膨らむパン”“茹で伸びしにくい麺”“きめ細かい泡のビール”を実現する素材の出番。小さな処方でも口当たりはガラッと変わるので、日本食の底上げ×日系素材の出番はまだまだあるな、という実感です。
香料ブースでは、寿司レーンみたいな回転テーブルに「チョコ、抹茶、ゆず…」と香り付き試食品が次々流れてくる仕掛け。立ち止まった瞬間に“香りで理解”させ、そのまま商談させるのがうまい。
中国勢のブースでは、同時に何人もライバーがスマホで「生配信」。視聴コメントを拾いながら、その場でサンプルや価格の説明まで進むスピード感が圧巻。
いっぽう日本の多くのブースは、来てくれた人に機能や事例を丁寧に説明→商談という“対面の深さ”が強み。中国ブースのライブ発信の波とは真逆だけど、信頼を積む感じはやっぱり日系らしい。
タイの日本食マーケットは年々拡大しているが、現地タイ資本が多く、味や食感に課題が多い。つまり日本品質にはまだまだ及ばないため、そこへアルギン酸や麹など“日本の技術・素材”が入る余地は大きいと実感。 麺のコシ、パンのふわっと感、ビールの泡持ち——小さな処方で体験価値が一段上がり、結果として訪日経験で口の肥えたタイ人にはまり、日本食カテゴリー全体の単価と満足度を押し上げられるはず。
加えて、会場で目立った「同時ライブ配信で一気に商談母集団を作る中国勢」や「回転レーンで“香り・味”を次々試させる香料ブース」の見せ方は、日系も取り入れられる余地あり。“機能性と緻密さ+ライブや演出”で、来年はもっと良い商談チャンスを獲りにいけると思います。
Q. いつどこで開催されましたか?
A. 2025年9月17日〜19日、バンコク都心のQSNCCで開催されました。
Q. 規模はどのくらいでしたか?
A. 主催の事前案内ベースで出展750社超、来場23,000人超、来訪70カ国超の見込み規模でした(最終確定値は未公表)。
Q. 日系は何が目立ちましたか?
A. アルギン酸(麺・ベーカリー・ビール向け)や麹など、食感・風味を底上げする素材提案が目立ちました。
Q. 具体的な日本企業の例は?
A. 三菱商事ライフサイエンス、KIMICA、イワキ、野村貿易、高砂香料など。
Q. それらの素材が注目される理由は?
A. タイで日本食が年々拡大し、品質の均一化・高付加価値化への需要が高まっているため。少量配合でも“麺のコシ”“パンのふわっと感”“ビールの泡持ち”など体験価値を上げやすいからです。
Q. イベント時の会場レイアウトの特徴は?
A. Fi AsiaはG階、VitafoodsはLG階で、目的別に回遊しやすい分割配置でした。
Q. 他国のブースで印象に残った点は?
A. 中国勢は同時多人数のライブ配信で商談母集団を広げ、香料ブースでは回転寿司レーンのような回転テーブル展示で“香り体験”を連発していた点です。
Q. 日本勢の強みと課題は?
A. 強みは機能性と、対面での丁寧な商談と技術の緻密さ。課題は“スピードと演出”の強化(ライブ配信・即サンプル出荷・即時見積など)です。
Q. タイの日本食市場は拡大している?
A. はい。日本食レストランは2024年に5,916店(前年比+2.9%、+165店)で、2007年745店から約7.9倍と裾野が拡大しています。
Q. 地域別の店舗分布は?
A. バンコク都2,672(+2.7%)、近郊5県873(+2.7%)、その他地方2,371(+3.1%)です。
Q. 業態別の動きは?
A. ラーメン802(+8.2%)、居酒屋480(+9.8%)、蕎麦・うどん36(+16.1%)が増加、一方で寿司は1,279(−6.8%)でした。タイ資本が目立ちます。
Q. タイ外食市場の足元は?
A. 2024年は約5,450億THB(+8.9%)規模、2025年は約5,720億THB見通し(+4.8%)と堅調です。
Q. 来場者の主な属性は?
A. 食品・飲料・サプリ関連の開発、購買、事業責任者が中心で、試食・試飲や機能性相談の需要が高い層です。商談は英語で問題ありません。
Q. 次のバンコクでの食品関連の展示会はいつ?
A. 以下になります。
・2025-10-01〜10-03|BITEC(Bang Na, Bangkok)|Thailand Bakery & Ice-Cream 2025|ベーカリー/アイスクリームの原材料・製菓機器・包装の展示会
・2025-10-02〜10-05|BITEC(Bang Na, Bangkok)|ASEAN Café Show 2025|コーヒー/ティー/ベーカリー/アイス/カカオの総合カフェ産業展
・2025-10-15〜10-17|BITEC(Bang Na, Bangkok)|LogiMAT & LogiFOOD Southeast Asia 2025|食品・コールドチェーンを含む物流/サプライチェーンの展示会
・2026-05-26〜05-30|IMPACT Muang Thong Thani|THAIFEX – Anuga Asia 2026|アジア最大級の食品・飲料総合見本市(参考:タイ最大の食品商談会。来年分も既に予約が始まっており、2025年12月を待たずに予約がいっぱいになりそうな勢いです)
最新の現地事情など、ご不明な点はお気軽にご相談ください。
アジアクリック 高橋学
(以下現地写真が続きます)
写真は以上です。
フィリピンとインドネシアは、ASEAN主要6か国の中でも高い伸び率を記録しており、現在、最も拡大している訪日市場の一つです。
一方で、マニラやジャカルタでの営業や出展にあたっては、治安や移動手配への不安の声も少なくありません。
そこで当方では、現地在住の日本人スタッフが有力旅行会社へのセールスコールによる営業代行や、各種イベントへの代理出展を行い、皆様は海外出張することなく現地での事業をワンストップでお任せいただけます。
・現地旅行会社への代理営業・セールスコール
・旅行博覧会などのイベント視察・ブース出展・運営
・現地市場調査・グループインタビュー
・ご出張時の同行・通訳業務 など
※インドネシア・フィリピン以外も、タイ・マレーシア・シンガポール・ベトナム・インドにも対応しております。
現地の最新状況や効果的なPR施策についても、お気軽にご相談ください。
アジアクリック 高橋学
バンコク日本博(NIPPON HAKU BANGKOK)は、クイーンシリキット国際会議場で毎年9月初旬ごろに行われるタイ最大級の日本文化フェスです。今年で10年目。教育・旅行・食・サブカルまで日本の体験が集まり、3日間の会期中は10万人以上が訪れます。
初日の会場2階では訪日トラベル商談会(BtoB)を実施。日本側は山形から熊本までの自治体・DMOが13団体、タイ側は旅行会社38社、全6セッション×15分の自由商談形式で進みました(司会進行はアジアクリック・高橋学が務めさせていただきました)。 その結果、家族や6〜12人の少人数で楽しむ高付加価値のFITと、30〜200名のインセンティブの両輪で具体案件が一気に前進。特に長崎・五島列島や群馬の温泉地といった新しい行き先の検討が進み、山形・和歌山など定番の深掘りも着実に動きました。人手不足に伴う宿泊価格上昇や、中国各地の低価格ツアーとの競合が激しくなる中、対面で日本旅行らしい高品質な体験を伝えることで“選ばれる理由”を明確化できると感じました。
商談の進み方:開始直後から各テーブルで商談が一斉に開始。名刺交換のあと、場所の確認・魅力・最新情報・移動時間・概算費用・受入上限・食や禁忌といった実務ポイントを、日タイ双方がパンフレットとQRコード先の詳細資料を行き来しながらテンポよく商談を進めていく流れでした。
トピック:途中、くまモンがサプライズ登場し、雰囲気が一段と和みました。熊本への関心喚起にもつながりました。
日本国内では人手不足などを背景に宿泊価格が上昇し、繁忙期はホテル・旅館・バスの確保が難しい状況が続いています。加えて、中国東北部ハルビンから四川省・成都まで中国大陸各地の季節ツアーが格安で販売され、訪日の強力な競合となっています。こうした状況下のもと、日本の地方で好感されたのは
(1)新規性×体験性が高く旅行会社に依頼すべき行き先(長崎・五島列島、群馬の温泉地等)の提案と、
(2)定番(山形・和歌山等)の深掘り=滞在時間と消費価値を魅力的に伸ばす情報提供です。
さらに、「FITモデルコース」と「インセンティブツアーモデルコース」の2種類を事前に用意し、「なぜその地域なのか」「いくらで・いつ・どの規模で受け入れられるのか」を一目でわかる形にするとツアー企画に落とし込みやすく、タイ旅行会社の意思決定も早く前進するでしょう。
タイ市場で日本の地方が選ばれる鍵は、価格ではなく、家族や仲間とともに過ごす「記憶に残る訪日体験」にあります。
高付加価値なFITとインセンティブという二本柱を意識し、モデルシートでその理由と条件を「高付加価値」として見える化することで、次シーズンの実際の送客につながります。
来年以降もこの対面商談の場を継続し、地域の魅力を丁寧にお伝えしていきたいと考えています。
タイをはじめシンガポールやフィリピン等、東南アジアからの訪日誘客に関するご相談は、お気軽にお声がけください。
アジアクリック 高橋学
2025年8月7日〜10日、バンコク・IMPACT Exhibition Center Hall 7-8で「タイ中小企業博覧会 2025(SMART SME EXPO 2025)」が開催。約10,000㎡に、飲食をはじめとした200超のフランチャイズが集結し、4日間で15,463人もの来場者が訪れました。
来場者からは『必要な情報が揃う』『優れたパートナーが見つかる』との声が寄せられるとともに「ビジネスの仕組みや素材についてさらに詳しく知りたい」という前向きな要望も多く、会場全体に高い熱意が感じられました。
主催者発表では、353件の商談成立/商談総額202百万バーツ(約9.1億円:1バーツ=4.5円換算)もの成果とのこと。売上総額287百万バーツ(約12.9億円)、融資申請186百万バーツ(約8.4億円)、総経済効果474百万バーツ(約21.3億円)の見込みと、タイの景気停滞感の中でも新規投資の動きは堅調です。
今回とくに目立ったのはアジアの飲食系フランチャイズでした。タイでのこのようなBtoBイベントでは、試食の食べ歩きも楽しみであり、各ブースでは思い思いに食材を試食しながらわいわいと商談が進んでいます。
Sukishi Korean Charcoal Grill:家族層に好感の韓国式BBQ。韓流&韓国旅行体験が後押し。
Mikucha(タピオカティー):若年層ドリンクの定番。台湾旅行の体験需要が原動力。
COCO WALK(ココナッツドリンク):健康志向×タイらしさで着々と支持拡大。
ボートヌードル:仲間や家族で楽しめる「わんこ式」おかわりの楽しさで幅広く浸透。
実は、アジアの食がタイで広がっている背景には、ソースメーカーがタイ人の嗜好に合わせた多様な味のソースを提供するようになったことがあり、それが新商品開発のハードルを下げる要因にもなっています。
急成長中の日本式ラーメン39 RAMENは、特別セミナーで「小規模店舗から全国展開」の軌跡を公開。
ブランディング&マーケ:価格帯・体験価値・出店立地の一貫設計。
フランチャイズ運営:品質担保のスーパーバイザー導入、オペ標準化、仕入れ共同化、教育体系。
市場開拓:郊外モール→幹線道路沿い→地方中核都市へ段階展開した、とのこと。
最大の特徴は1杯39バーツ(約175円)という圧倒的低価格で、「手軽に食べられる日本食」市場を牽引。背景にはタイでの日本ラーメン人気の広がりがあり、石川県発祥の8番らーめんなどローカル展開が全国に浸透。さらに市場の価格帯は約39〜450バーツと厚みがあり、一風堂や神戸本店 Enishi(ミシュラン掲載)では400バーツ超(約1,800円〜)の高価格帯も成立しています。39 RAMENはこのタイ多層市場の“ラーメンエントリー層”を押さえた戦略で存在感を高めており、39バーツというインパクトはBtoB会場でも目立ったようです。
タイ市場にはC2C2B(Consumer to Consumer to Business)が根づいています。旅行で体験した食文化が口コミで広がり、市場を形成し、ビジネスに発展する流れです。韓国式BBQ、タピオカ、日本ラーメンの浸透もこの「旅行体験の逆輸入」が土台です。
近年、タイ人の間で日本食が日常に溶け込むスピードは飛躍的に加速しており、それを裏付けるように訪日タイ人の数も力強く回復しています。2024年には114万8,900人に達し前年から15 %増、2025年上半期だけでも68万50 0人に達して前年比10 %増と、コロナ前の状況とは明らかに違う勢いです。
しかしながら、タイ市場は世界のトレンドを素早く取り込む一方、日本企業には訪日体験と現地消費を橋渡しする設計が欠かせません。
①まずはイベントやタイフェックスなどで試食提供し市場の反応を確認、
②信頼できる現地ディストリビューターと契約して小ロット検証、
③共同購買・共同物流によるコスト圧縮、
④ヒット後に現地生産やOEMへの段階的移行を検討——
この流れを通じて、関係者全員に利益が行き渡る持続的な生産・流通体制を築けるかどうかが勝負どころです。
当イベントのようなBtoB商談会は、成功事例と課題を同時に比較できる、海外展開を考える企業にとって貴重な学びの機会です。
業界別の最新状況や、今後のイベント・商談会についてもお気軽にお問い合わせください。
アジアクリック 高橋学
【出典】SMART SME EXPO 2025 主催者公式発表(2025年8月10日)
MGR ONLINE
2025年、中国はタイとの国交樹立50周年を記念し、複数の文化・観光関連イベントを実施。中国政府および地方自治体が主導し、タイとの関係強化と観光誘致を積極的に進めています。
2025年7月30日、バンコクの中国文化センターにて「中国・タイ国交樹立50周年文化交流イベント」が開催。
当日は、少林寺武術団による演舞や中国伝統料理の展示が行われた。タイ観光業界からも関係者が参加し、文化交流と観光協力の意義を再確認する機会となりました。
同センターはMRT(地下鉄)「Thailand Cultural Centre駅」近くのラチャダー通り沿いに位置し、これまでも中国文化普及の拠点として機能しています。
2025年5月29日~6月1日、バンコクのセントラルワールドにて「Sawasdee Ni Hao(サワディー・ニーハオ)」イベントが開催。
このイベントは中タイ国交50周年を祝う大型プロジェクトの一環であり、両国の観光・経済分野の連携強化を目的として実施されました。
タイ政府関係者の出席に加え、中国からも複数の観光局代表・重鎮が来泰し、現地メディアや旅行業界向けにプロモーションを展開しました。
タイ首相経験者のペートーンターン氏も中国語でメッセージを伝えました
タイ元副首相のピニット氏「特に少林寺の伝統は、困難に直面しながらも自衛と生存を求めた実生活の闘いを描いた無数の映画にインスピレーションを与えてきました。」
2025年7月9日、タイ・エアアジアは国交樹立50周年を記念し、特別塗装を施した記念機(エアバスA320)を発表。
機体には、タイのナーガと中国の龍をモチーフとした記念ロゴが描かれ、観光誘致キャンペーンの象徴として運航が開始されました。
この取り組みは、両国の象徴を組み合わせたビジュアルを通じ、航空・観光分野の連携強化、ひいてはタイをはじめとした航空分野における“一帯一路”の拡張を、国内外、特に東南アジアにアピールする狙いがあります。
中国の地方自治体も積極的に・個別にタイ人観光客の誘致を進めています。特に雲南省、広東省、海南省などでは、タイ語に対応した観光資料の作成やオンラインキャンペーンを展開しており、中国南部の自治体や航空会社を中心にファムトリップも積極的に実施しています。
また、ご存じのとおり、タイにおける中国ツアーの参加費用は、訪日ツアーの数分の一となっています。
ご参考までに、中国ツアーのスクリーンショットを以下に掲載しています。
(タイ最大手の旅行会社であるQuality Expressによる中国ツアー)
(2025年8月、タイ有力旅行会社Compax world – ASAHI travelによる「プレミアム中国ツアー」シリーズ広告。例年に比べて中国ツアーがよく売れるとのこと)
観光インバウンドは中国にとって「収益事業や地方活性化」にとどまらず、「外交・覇権戦略の一環」として位置づけられており、特に東南アジアにおいては「一帯一路」と密接に結びついています。したがって、日本が東南アジアからの訪日誘致を進める際には、現場レベルでも知らず知らずのうちに中国の影響圏(投資・交通インフラ・人材交流)と競合していることを強く意識する必要があります。
アジアクリック 高橋学
参考URL
タイ外務省(MFA)公式発表(50周年レセプション報告)
https://www.mfa.go.th/en/content/golden-jubilee-of-thailand-china-friendship-en
エアアジア記念機体ラッピング(THAICH.NET)
https://www.thaich.net/news/20250710ew.htm
Sawasdee Ni Hao イベント(NEWSCLIP)
https://newsclip.be/thai-news/thai-economy/23023
少林寺武術団による記念公演(Bangkok Post)
https://www.bangkokpost.com/thailand/pr/3078890/shaolin-performance-marks-50-years-of-thai-sino-ties
こんにちは、PR事例特派員のAyaです!
みなさん、シンガポールの紅茶メーカー『TWG Tea』はご存知でしょうか?紅茶販売の他にもティーサロンの展開やティーセットの販売も行っており、「高級感」の演出によって、世界各国に店舗を構える紅茶店へと急成長を遂げました。
そこで今回は、そんなTWG TeaのPR事例についてご紹介させて頂きます!
2025年7月25日から8月3日まで、タイ・バンコクにある商業施設「ザ・モール ライフストア バンカピ(M GRAND HALL, G階)」にて、定期定期に開催されているプロモーションイベント「THE MALL JAPAN DISCOVERY 2025」が仙台の七夕祭りをテーマとして開催されました。
本イベントでは、宮城県仙台市が観光と食の両面でタイ市場に向けたプロモーションを実施。既存の「SUGOI JAPAN」イベントの仙台バージョンとして、東北ならではの魅力を発信しました。
会場は仙台七夕まつりをイメージした華やかな吹き流しで彩られ、日本らしい雰囲気が漂っていました。
タイ人来場者は、短冊に願い事を書く体験にも参加し、「家族の健康」や「幸せ」など、思い思いのメッセージを日本文化に倣って記していました。
さらに、浴衣を着て日本式の人力車(じんりきしゃ)に乗る体験も提供され、家族連れを中心に人気を集めていました。
また、仙台市の公式観光キャラクター「むすび丸」も登場し、記念撮影などを通して交流を深める姿が多く見られました。
ステージ上では「DAISUKE SENDAI – LEGEND OF SAMURAI」と題した本格的な時代劇パフォーマンスが行われ、映画のような演出に会場全体が引き込まれていました。子どもから大人まで、タイ人参加者から非常に高い評価を得ていたのが印象的です。
物販コーナーでは、仙台や宮城県の特産品が多数紹介・販売されていました。中でも注目されたのは以下のような商品です。
仙台牛の焼き実演
ずんだ餅やずんだスイーツ
喜久福(抹茶大福)
いかめんたい、もずく、そうめんなどの海産加工品
グルメを通じて、仙台の食文化に触れられる機会として、試食や購入を楽しむタイ人来場者の姿が多く見られました。
バンコクの中間層は日常的に日本料理を食べるようになってきており、一通りの日本料理は揃っているため、昨今は特に地方料理に興味が向けられています。
現在のタイ市場では、訪日旅行先の選定基準として「地方らしさ」や「食体験」が強く求められています。中間層・富裕層ともに旅行意欲は高く、タイ語でも地方へ訪問するための情報はそろっていますので、たくさんある候補地の中でもSNSを通じた情報拡散や刷り込みによって「まだ知られていない魅力的な地方都市や地方」を訪問先として選ぶ傾向がますます強まっています。
また先にも触れたとおりバンコクの訪日リピーターにとって、本物の食、まだ食べたことのない地方ならではのグルメは訪問地候補に入るためのでも重要な要素の一つであります。
仙台市のような地方中枢都市は、東京・大阪とは異なる独自性あるコンテンツを「東北・東日本としての広域周遊で」提供できるため、今後の訪日インバウンドにおいて、タイ人訪日リピーターにとってとても有望なディスティネーションであり、その意味で、今回のように現地イベントを通じて体験的に訴求する手法は、非常に効果的なPRアプローチと評価できます。
その他、昨今のタイや東南アジアでの有効な最新プロモーション事例などはお気軽にお問い合わせください。
アジアクリック 高橋学
你好(ネイホウ)!香港特派員の詩織です。
日本政府観光局(JNTO)の調査によると、2024年の訪日香港人観光客数は268万3,500人以上で、コロナ禍前の2019年比で17.1%増加し過去最高を記録しています。観光・レジャー目的で日本旅行をしている人々は約92.8%であり、リピーター比率が約90%と日本は海外旅行先として極めて高い人気を誇っています。
香港では海外個人旅行(FIT)を好む人は大勢いますが、ツアー旅行(GIT)に参加する人もいます。そこで今回は、日本ツアーを販売している香港の大手旅行会社とツアーの特徴を香港人の私がご紹介致します!
こんにちは、シンガポール特派員のHinaです。
アジア圏内に旅行や仕事に行くとどこの国にも日本食レストランや日本の食材は当たり前のようにみかけます。
ここシンガポールはアジア圏内でも最も日本食レストランの進出、開業数が多くがレベルも高く商品数も非常に充実している国だと思います。
今日はそんなシンガポールで人気があった日本食レストランとその理由を探ってみましょう。
なんじゃもんじゃ(お好み焼き・居酒屋)
シンガポールの川沿いに立ち並ぶ高級住宅街リババリー近くにある不動の人気店。10年以上の営業。
Grand Copthome Waterfront Hotel の1階にあり店内と川に面した外の席に若列。
日本人オーナー。美人姉妹が話題になった事も。
人気の理由 : お好みだけでなく、広島焼き、もんじゃ焼きもある。その他居酒屋メニューも非常に豊富でどれを食べても美味しく味が安定しているのでシンガポール人や駐在日本人からのリピーターが多い。
川沿いのオープン席も人気で日本人らしいイベントをよく開催しており飽きが来ない。
矢澤(高級焼肉)
シンガポールリバー沿いロバートソーンウォークにある中高級の焼肉店。
ヤザワミートのシンガポール店。開業から多くのファンが訪れるシンガポールでトップクラスの人気。
この肉を利用したハンバーグ屋も人気。
人気の理由:価格は高いもののそれに見合ったクオリティーのお肉が食べれる。接待用や海外からの来客を連れていくのにふいんき、味など安心して利用出来る。開店当時はここまで高いレベルの焼肉店がまだなかったため絶妙のタイミングで出店も成功した理由かと。高級エリアに高級焼肉とイメージが揃っている。焼肉ではここが一番だと思われる。
銀座 黒尊(高級寿司)
シンガポールリバー沿い。ロバートソンウォークにある高級感のある寿司屋。
ここと同じ素材使ったグループ店の上品な回転寿司店も開業しブランド力をさらに強化。
日本人に定評のある人気。
人気の理由:昼の漁師豪快投げ込み丼セットが人気度が非常に高い。新鮮な素材に、付け出し、味噌汁、デザート、お茶(シンガポールで水すら有料の場合もある)でたったの20ドル。鮭の親子丼、特選バラチラシも20ドル以下と気軽に使えやすい。夜は和風個室があるので接待にも使えると好評。
酢重(割烹風和食)
マンダリンホテルにあるマンダリンギャラリーショッピングセンターの中にありしっとりと高級感がありつつ落ち着きのある店。割烹ほど気取らず、和食レストランほど安っぽくなく様々な場面で使いやすい。
人気の理由:日本人がこぞって一番美味しい日本食と絶品するレストラン。銀タラ西京焼きやはらすなど日本以上に美味しいメニューも多い。価格は高いがふいんきと絶品料理が食べれると毎週通う家族もいるほどの人気。立地がオーチャードも便利で通いやすいひけつ。
焼肉青ちゃん(大衆焼肉)
昔からサマセットのホテルの中にある青ちゃんはシンガポールにまだ日本食がなかった時代から営業している日本人に長く愛されている焼肉屋。店内は広く個室がいくつもある。平日ランチセットもコストパフォーマンスが高い。
人気の理由:なんといっても歴史の長さ。シンガポールに長い駐在員の定番店になっており、価格も大衆価格の焼肉なので接待以外やローカルも気軽に利用出来るのが人気。肉のクオリティーも価格と見合っており納得して払える。立地がサマセットというのも気軽に普段使いしやすい。
酉玉(高級焼鳥)
シンガポール川沿いにあるロバートソンウォークの角にある焼鳥や。店内は落ち着いた白木で造られ高級感がある。
日本人のみならずローカルからも定番店として利用されている。
人気の理由:美味しい焼き鳥があまりなかった少し昔からあるお店で、いまだにその味のクオリティーは変わらない。個室もあり接待として使いやすい。焼鳥では恐らく一番人気と予想。
てっぺい(天ぷら 和食)
タンジョンパガー駅前にあるカウンターのみのお店。隣にラーメン屋と餃子屋、寿司屋などと日本食レストランが並ぶがこの店を含めラーメン、餃子は人気だがここのランチにできる行列ほどではない。
人気の理由:カウンター越しに揚げたてのてんぷらが食べれると非常に人気が高い。ランチ時間は行列必須。価格がリーズナブルのみならずすぐ目の前で作られる海鮮丼やてんぷらが見えるのも人気のポイント。
オイスターバー&グリルワーフ(オイスターバー)
ロバートソンウォークからさらに奥にいったロバートソンキーエリアの川沿いにある。新鮮な生牡蠣とモヒートなどバーメニューが豊富。シンガポールに進出後、数年で数店舗までオープンした。
人気の理由:コンセプトが牡蠣とモヒートと非常に分かりやすい。生牡蠣が売りであり、また100種類以上もあるモヒートは女性に人気である。通常のオイスターバーとは異なり様々な国の牡蠣が食べられウイスキー、トリュフオイルをかけたりその牡蠣に合った食べ方を楽しませてくれる。
味千(大衆ラーメン)
オーナーは日本人男性。シンガポールに15年以上もラーメン店を展開しすでにほとんどのショッピングセンターで見ないことがないほど定番店。日本人よりもほとんどがローカルに支えられている。
人気の理由:グループでラーメン以外にフルーツケーキ、ビュッフェ、ブランド違いのラーメン店、中華、和食など幅広く日本食レストランを出せるためショッピングセンターのマネジメントから良いオファーを受けやすく良い場所を安く取れやすい。歴史がありシンガポールのマーケットを完璧に把握している。
信屋(居酒屋)
ブギス駅やシティーホール駅から離れた場所にある雑居ビル1階にある昔ながらの高架下風飲み所。カウンターと小さなテーブルが並び予約しないといつも入れないほどの人気店。お酒を飲まない人入店お断り。
人気の理由:席に案内する前に酒を飲むか聞かれるため飲む人のための店でありそれに合った小鉢の料理が多い。値段も小鉢のため安く感じめずらしい食材も多い。店内にいると日本の郊外で飲んでいるような錯覚になるほどどっぷり日本である。
以上のように、シンガポールで成功していた日本食店は、特徴的な業態・高品質なメニュー・立地・リピーター獲得術が理由で評価されています。
各店とも「美味しさ」「価格」「雰囲気」「日本人オーナー/現地密着」「立地」「イベントやサービス」が主な成功要因です。
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シンガポール Hina
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