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 台湾観光フェア(バンコク)レポート|エンタメ性で訪日関心を高めるヒント

バンコク都心の商業施設 エムスフィアで、2025年9月12日(金)〜14日(日) に台湾観光の大型プロモーション「TAIWAN Travel Fair 2025」が開催されました。来場登録は無料、会場での各体験参加者を対象に「台湾往復航空券が当たる抽選」などの特典も用意され、期間中にぎわいが続いていました。

台湾も重視するタイ人観光客、楽しませる企画に学ぼう

台湾観光局は、タイ人旅行者を最重要ターゲットの一つとして位置づけており、体験型イベントや車両ラッピング広告など、バンコクでの露出を年間数度ほどと定期的に展開しています。今回の会場でも、飲食・工作・舞台企画を組み合わせた“触って学べる”導線が意図されていました。

イベントでは、タイの人気俳優・Alek Teeradetch(アレック・ティーラデート)によるステージやファンと行く台湾ツアーの紹介、タイ最大手のQuality ExpressやFORMOSAなどタイ旅行会社によるツアー紹介がステージや旅行会社ブースにて連日行われました。

実際の販売商品と価格の例:

(左)クルーズ船MSC BELLISSIMAによる「台湾 & 日本沖縄」2カ国クルーズ
69,900バーツ~/2025年12月10–15日、同22–27日。バンコク発着、台北経由で沖縄方面へ。販売:Arcadia Cruise Center。

(右)「アレックと行く台湾ファンミーティング」4日3泊
19,800バーツ/2025年10月23–26日、STARLUX Airlines 利用。行程例:台北101、九份、野柳地質公園 ほか。主催:RAKYIM TOUR。

“体験”のメニューも豊富で、DIYゾーンでは
台湾ゼリー試食、阿里山コーヒー、ホイールケーキ、ハンカチのシルクスクリーン刷り、タイルの手描きブローチ/コースター、ミニ提灯づくりなどを実施。


ステージゾーンでは
オープニング、「台湾についてどれだけ知っていますか?」クイズ、中国雑技Eye Catching Circus「Liu Sheng Ji」の披露、アーティスト「No One Else」の出演、そしてアレックのファンサービスが実施されました。

タイ人来場者の声

来場したタイ人たちに聞くと、次のような声が目立ちました:
「台湾と比べて、日本は四季や行く場所の多さが魅力」

「でもPRは台湾や他国の方が上手で、楽しくて参加したくなる」

「日本のイベントは各ブースがパンフレット配布中心で退屈になりがち」

「(日本の)パンフレットは教科書的でワクワクしにくい。海外旅行は仕事ではなく“エンタメ”」

外国人観光客にとって訪日はエンタメ。PRはもっと楽しい体験型に

今後タイでも、JNTOのFITフェアや、タイティアオタイ/ノック、Japan Expo、TTAA主催のTITFと立て続けに日本PRイベントが続きます。
せっかくタイ人と面と向かって会える機会です。デジタルの説明だけでなく、

●配布物だけで終わらせず、来場者が「作る」「味わう」「撮る」「当てる」といった体験を通して楽しめる仕掛けを用意しましょう。五感とゲーム要素を取り入れ、家族や友人など旅行を共にする相手と一緒に参加できる設計が効果的です。

●価格×体験の“見える化”:会場で具体的な旅程と価格をその場掲示(今回の例:19,800Bのファンミ、69,900Bの二カ国・台湾と沖縄を巡るクルーズ)し、参加しやすくしよう。

●年間を通じた露出頻度を確保しましょう。単発で終わらせず、SNSや日本関連の主要イベントで継続的に露出を行い、季節ごとの体験型イベントを組み合わせて観光地の想起を維持しよう。

まずは、イベントでパンフレットを配るだけでなく、抽選やクイズ、同エリア内の複数ブースと連携したスタンプラリーなど、参加型の仕組みを導入しましょう。
有名人の起用が難しい場合は、地元のマイクロインフルエンサーや来場者のSNS(ハッシュタグ投稿)を活用したプレゼントキャンペーンなど、予算や運営負担が軽い手法から試してみてください。
具体的な成功事例を踏まえ、私たちも支援いたします。

●お知らせ

1度の訪日で1名100万円以上を消費するような、地方への良質の外国人観光客の誘致のため、
タイとシンガポールからの「高付加価値旅行」誘致支援を開始しました。
https://asiaclick.jp/2024/08/08/6390/

東南アジアからの誘客は、お気軽にご相談ください。

アジアクリック 高橋学